矯正歯科コラム

矯正歯科コラム

矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)28

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.全帯環装置

1. Edgewise法およびその装置(Edgewise mechanism)

1.Edgewise装置

このtwin bracketはsingle bracketよりかなり遅く、1950~1960年にかけて開発されたものです。これはlight forceの利用、歯の歯体移動性の考慮、技術の改良などから生れたものです。

しかし両種にはそれぞれの特徴があり、またSystemに従った治療段階をもっているので、どちらも捨てがたく、結局は矯正医の選択によるということになります。

ここでブラケットの種類について少し述べてみます。
ブラケットは大きく分けてsingle bracketとtwin bracket(siamesc)とに分けられます。

Single bracketには0,050″(0,050インチ)と0.100″のものとがあり、これらをそれぞれsingle width bracket(anterior,regular)、double width bracket(posterior)と呼んでいます。

またtwin bracketにもいくつかの種類があり、下顎切歯に使用する小さいサイズのものから、下顎第1大臼歯および上顎中切歯に使用する大きいサイズのものがあります。

それらはjunior twin bracket(narrow twin)¨0.080″、intermediate twin bracket(medium twin)..0.100″、standard twin bracket(wide twin)..0.135″およびextra wide twin bracket…0,180″などですが、名称はもちろんのこと大きさについても製造会社によって相違があります。

最後臼歯につけるbuccal tubeにはrectangular tubeがあり、headgearを使用する場合にはcombination tubeを使用しています。

2016年2月25日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)27

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.全帯環装置

1. Edgewise法およびその装置(Edgewise mechanism)

1.Edgewise装置

Edgewise装置は主として、
1)バンド(band)およびブラケット(bracket)
2)アーチワイヤー(archwire)
3)その他(hook、lingual button、eyelet、ligature wireおよびelasticなど)
によって構成されます。それに実際臨床では顎外固定装置(headgear)が併用される場合が多くみられます。

1)バンドおよびブラケット(Band,Brackct)

Edgewise法ではバンドはとくに厳格に製作することが要求されます。それはブラケットを規定の位置にしっかりと維持するとともに、矯正力によってバンドおよびブラケットが歯から離脱することを防ぐためです。

しかし最近ではdirect bondingの発達からバンドを使用しないで直接歯にブラケットを接着する方法が行われていますが、まだ一般的とは言い難い状態です。

これに関しては今後なおいっそうの研究が必要になると思われます。

バンドが完成したら、これにブラケット・ポジショニング(bracket podionhg)を行いますが、これに使用するブラケットについて記述します。

このブラケットの特徴は、中心に長方型の溝(bracket slot)があることです。この滞の大きさは一般に0.022×0.028インチ(以下0022″×0.028″と表す)と 0.018×0.025インチ(0.018″×O.025″)のものがよく使用されます。

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このうち0,022″×0.028″のものは従来からよく使用されているもので、比較的single bracketを使用するものに多い傾向があります。それは歯軸傾斜を必要とする場合などではsecond order bendを十分与えられる利点があるからです。

これに反し0,018″×0.025″のものはsiamese(twin)bracketを使用するものに多くみられます。

2016年2月18日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)26

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.全帯環装置

1. Edgewise法およびその装置(Edgewise mechanism)

Angleの死後、Strang、R.H.W.をはじめとする後継者たちによって今日のedgewise法が確立されました。

後継者たちには、Angleの非抜歯論に疑間をもつ者もいました。その中には自らの治験例で抜歯論を立証したTweed,C.H.また抜歯症例にsectional archを使用し Bull techniqueを確立したBull,H.L.らが含まれています。彼らの業績は高く評価されなければならないと考えます。

現在edgewise法にはいくつかの治療法がみられます。これらはいずれも独自のphilosophyをもち、固定に対する考え方、歯の移動法、矯正力の選択、bracketの種類などによって確立されたものです。

しかしそれらの治療法の中でも共通する点はedgewise bracketにedgewise wire(rectangular wire)を使用し、歯の三次元的移動を行い、理想的なarch formに完成させることです。

本法における代表的な方法としては、Tweed法、Bull法、Northwest法などがあげられていますが、日常の臨床では歯科医師によってかなり多くの変法が使用されているのが実状です。

代表的な矯正装置といわれるedgewise法ですが、いったいどのような方法なのか、これからわかりやすく定義していきましょう。

2016年2月11日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)25

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.全帯環装置

1. Edgewise法およびその装置(Edgewise mechanism)

Edgewise法は周知のようにAngle,E.H.によって体系づけられたものです。Angleが1928~1929年にかけてDental Cosmos誌上に“ The Latest and Best in Orthodentic Mechanism”と題して連続的に新装置による矯正治療法を発表しました。

これがedgewise arch mechanismで、現在のedgewise法の基礎となるものです。
Angleはこれより以前に1899年、1907年に歯弓拡大線装置(expansion arch appliance)を発表し、ついで1912年に釘管装置(pin and tube appliance)、1916年には紐状装置(ribbon arch appliance)を発表しました。

そして1928~1929年に上記のように新紐状装置(edgewise arch appliance)を発表したのですが、惜しくも1930年に他界しました。

そのため、Angleのこの新装置による方法を熟知し、正統派的に継承したものは少なかったようです。しかし、Strang、R.H.W.をはじめとする後継者たちによって今日のedgewise法が確立されたといえます。

 

このように、今日の矯正歯科治療で当たり前のように使われている装置も、様々な紆余曲折を経て治療法として確立されるといういきさつがあります。

2016年2月4日


[1] 固定式装置(Fixed appliance)

1.唇側舌側弧線装置

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

4.適応症例と実際例について

適応症例についてはあらゆる症例に対して報告がありますが、中でもJohnson、weber、Maddenらは最適応症例の1つとして、前歯部の叢生、捻転あるいは転位を伴う症例をあげています。

また上下顎の不調和(discrepancy)の比較的少ない顔貌良好な上顎前突、反対咬合、過蓋咬合などにも多く使用されています。

抜歯症例についても、Johnson、weber、曾根らが症例の報告を行っています。しかしこれらの症例では歯牙移動について空隙閉鎖と過蓋咬合の原因である傾斜移動がおこる点に多くの問題があるように思われます。

拡大を主体とする症例の場合では、前に書いたように適応症例として最も多く、その1例として前歯部の叢生では、コイルスプリングの粗巻きタイプをエンドチューブに使用し歯列弓の拡大を行います。また捻転を伴っているようであれば主線の弾性力を利用し結紮します(図17-38C)。

反対咬合を伴う場合では上顎前歯の前方拡大にコイルスプリングと舌側弧線の補助弾線を併用することもあります。

空隙の閉鎖の症例に対しては主に顎間、顎内ゴムを使用し、おのおのの歯では矯正用ゴム糸、結紮線による8の字結紮で容易に閉鎖します(図17-40B)。

その他生物学的な矯正力という考え方で、埋伏歯の萌出誘導に使用するのも一つの方法です。

以上適応症例として簡単に記載しましたが、症例の選択を誤らなければ十分効果がある矯正装置と考えられます。

最後に実際例として顔貌良好で混合歯列期、アングル分類I級、上顎前歯部で反対咬合を伴う症例を図示します(図17-40)。

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2016年1月28日



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