矯正治療の開始時期-2.なにをいつ始めるか-1 | 矯正歯科コラム

矯正歯科コラム

矯正治療の開始時期に関して、何をいつ始めるかという問題を取り扱うには、矯正治療を次のようなカテゴリーに分けて考えられています。

すなわち、
予防矯正        限局矯正治療
抑制矯正        広範囲矯正治療(永久歯矯正)

限局矯正は主として混合歯咬合期に適用されるカテゴリーですが、混合歯咬合はやがて永久歯咬合に移行するために、この両者の境界はややあいまいなものとなっています。限局矯正として開始したものも、やがては永久歯矯正に移行することもあります。限局矯正のみで終ってその後の治療が必要ない場合は、最も適切な時に治療を開始出来たか、または単純な不正であったということになります。

混合歯咬合期の期間はかなり長いため、便宜上これを初期あるいは前期(early mixed dentition)と後期(late mixed dentition)とに分けて考えられています。
患者として矯正歯科を訪れるのは、このうち前期のものが圧倒的に多く、永久歯に変わったときに現れる不正を主訴とすることが多いという特徴があります。

混合歯咬合期の特徴は、顔や顎の成長は中だるみの時期であるといえます。
Graberは混合歯咬合期の成長に関して「いままでの研究と臨床経験から,混合歯弓期の成長は後続する思春期の成長ほど大きな影響力を持たないように思う」と述べています。したがってこの期の矯正は、思春期成長に備えてできるだけ簡単な装置で歯槽性の移動を主とし、機能的な障害を除くことに主眼をおくことがよいでしょう。そして装置の装着期間もなるべく短期間で済むような方法を取り、永久歯咬合に移行するような長い治療になった場合はむしろデメリットが多いことに注意すべきです。

このように、人の歯は乳歯が永久歯に生えかわる仕組みになっているために、矯正治療を複雑なものにしていることがおわかりになると思います。小児矯正の場合の多くは、顎の成長を利用して歯並びを整えていくことになります。

 

 

2014年11月25日



PAGETOP