矯正治療に必要な器具および材料-7 | 矯正歯科コラム

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矯正治療に必要な器具および材料-7

1.矯正用器具(Orthodontic pliers and instruments)

5,その他の器具

(1)鑞着用器具

矯正装置の製作ならびにその調節時の鑞着作業に必要な器具類である。

①ボタン付ピンセット(玉付ピンセット)

バソドその他に付加装置を鑞着する場合に使用する。根元付近にあるボタンを先端に向かってスライドさせるとピンセットの先端は硬く閉じたままになり、鑞着物はしっかりと固定される。

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②鑞着用ピンセット

ピンセットの先端が互いに直角に曲がっていて、屈曲部分は円筒型をしており、その先端の円筒面同士があうようになっている。バンドを鑞着する場合、およびバンドに付加装置を鑞着する場合にバンドを一点で把持できるので視野が広く、また熱を奪われることも少なく、あらゆる面から炎をあてることができる。
③ Grunberg’s orthodontic blow-pipe

自在鑞着(free hand soldering)時に使用される。特殊な構造の関節部を有し、炎の方向を簡単に調節することができる。ガスと空気の取り入れ口があり、空気は圧搾空気または呼気を用いる。両者を併用することによって自在鑞着に必要な、細く火力の強い炎を得ることができる。

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(2)Spot welder

バンド製作に際して、バンドの熔接、バンドと付加装置の熔接に使用される。接点には銅が使用されており、その間に熔接物をはさんでスウィッチを操作すると、瞬間的に電流が流れて、点熔接が行われる。熔接回数および強さは調節が自在である。付属品を使用することによって、鑞着、焼き入れなども可能である。

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(3)構成咬合器

機能的矯正装置(F.K.0.A.)の製作のための特殊な咬合器である。外形は三角形で、3本の支柱によって支えられており、うち前方の支柱は上端部が関節になっていて一方が取りはずせる。これによって後方の2本は上に技きとることができる。咬合器の状態は、上下間の高さが狂わず一定であるため、構成咬合位の模型が正確に取りつけられる。

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(4)電解研磨器

鑞着時、または熱処理時に主線表面にできた酸化膜を除去したり、角線をリデュー
ス(reduce)(細くする)する際に用いられる。

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(5)Bracket positioning gauge

① Boone’s bracket positioning gauge (Checker)

ブラケットの位置の設定に使用される。X型をした平板のおのおのの先端部に円柱があり、これにピンが立てられている。ピンの高さは平板よりそれぞれ3.5,4.0,4.5および5.0mmの高さとなっている。
測定時には平坂上に切端または咬頭頂を接すると、ピンの先がブラケットのスロット
(slot)の位置を指示する。
ブラケットの高さを一致させることは、とくにmulti-banded system ではぜひとも必
要となるからである。

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② Dougherty’s bracket positioning gauge

前述のものと同様に使用される。角柱棒状型のもので、その両端は切端または咬頭頂に接する平板と、ブラケットのスロット(slot)の位置を示す平板があり、たがいの距離が3.5,4.0,4.5および5.0mmとなっている。

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(6)    Edgewise torquing turret

角線を同一平面あるいは、ある一定の角度を与えながら屈曲するときに使用される円柱状のターレットで、太さが4段階に分かれている.それぞれの表面には円状の5本ずつの溝が刻まれていて、溝にはO°と3~9°までの角度がついている。この溝に角線を入れて指で圧接しながらまきつけるようにして屈曲する。

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(7)Torquing key

Edgewise用の角線をブラケットに適合させるのに用いられる。とくにアーチ・ワイヤーにセコンド・オーダー・ベンド(second order bend)およびサード・オーダー・ベンド(third orderbend)がつけられている場合に必要である。キイの先端は1つの場合と2またに分かれているのとあり、間隙もいろいろである。さらに角線のサイズごとに溝が刻まれていて部位に応じて使いわける。

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(8)Orthodontic stress and tension gauge

矯正治療に使用される各種類のコイル・スプリングやゴムリングなどの強さを測定するスプリングを応用した測定器である。
棒状をした測定器には牽引しながら測る鈎のついた一端と、逆に押しあて圧迫しながら測る溝が刻んである一端とがある。前者では、顎内、顎問または顎外固定法などに用いる各種のゴムリングの弾性を測り、反対側では各種の弾力線の強さやコイル・スプリングの強さを測定して、矯正力の適否を決定する。
測定器には50g用と500g用との2種類がある。

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(9)Sliding calipers

① ノギス

模型上で種々の計測を行う際に必要な器具である。市販の1/20 mm のノギスの先端を特別に鋭く加工し、歯の接触点、または小窩裂溝などのせまい部分にも到達できるようにしてある。

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② 大坪式sliding calipers

①と同様の目的に使用される器具である耽上記のノギスでは直接に測れない計測点間の
距離を測るために特別に工夫されている“T”字型をした物差である。“T”字型の縦部分にあたる物差上には垂直に上下できる計測部位を示す指針と、それと一致して物差上を指す指示部がある。“T”字の横の部分にあたる物差が示す計測部位との間で距離を測る。

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(10)Simon顎態模型調製器

2015年3月12日



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