矯正治療に必要な器具および材料-8 | 矯正歯科コラム

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矯正治療に必要な器具および材料-8

2. 矯正用材料(Orthodonic materials)

矯正治療の実際ではいろいろの材料が使用されそのすべてが矯正用材料ですが、通常は歯科矯正治療に必要な装置を構成する材料を総称して、矯正用材料といいます。

この材料には有機物、無機物を含めて多種類の材質が利用されています。床装置応用のものには合成樹脂系のものが多く、線材料を利用する装置の応用には金属材料が多く用いられています。

これらの材料に普遍的に要求される性質としては,、口腔内に使用される場合、化学的に安定しており、為害性もなく、物理的に強固で耐久性のあることなどがあげられます。

種類としては目的の用途に応じてその材質や形状が変えられていて多種多様にわたっていますが、それぞれの所要性質は異なっているので材質別分類に基づいてその概説を述べます。

1.線 材 料

線材はすべての唇・舌側弧線装置や床装置に使用されるもの、すなわちすべての矯正装置の主要部分をなすものといえます。

線材は1900年ごろEdward H.Angleによって初めて矯正装置の構成材料として用いられました。榎本によれば初めは洋銀が使用されており、次いでアルミニウム合金、青鋼のような卑金属も使用された時代がありましたが、物理的、化学的な面においてあまり好ましいものはありませんでした。その後高橋によれば、COleman,SOuder、Wi11lams らの金属学者と矯工学者の共同研究によって、白金加金、イリジウム加金、ニッケル加金などの貴金属線材料が使用されるようになりました。

さらに大川によれば、ドイツのStraustとMauerにより発明された、強さならびに耐食性にすぐれた188ステンレス・スチール(Cr 18%,Ni8%,CO.2%以下,残りFeの合金)がHauptmeyerによって歯科的に応用されるようになり、さらに歯科矯正用材料としても使用されるようになりました。

線材の種類は角線(rectanguLr wtte),円線(round Wire)があり、他にフラット・ワイヤー(nat wire),、ツイスト・ワイヤー(twist wire)などがあります。

レクタンギュラー・ワイヤーはedgewise法においては正確なトーキング(torquing)を行ううえに欠くことのできない線材です。通常使用するサイズはその断面が0.016× 0.022インチ(以下0.016″ ×0.022″と表す)、0.018″×0.025″、0.022″×0.025″をなすものであり、他に数十種のサイズのものがあります。

ラウンド・ワイヤーはほとんどすべての矯正装置に使用される線材で,、目的によって高い弾性を必要とするものも、弾性の少ないものもあります。通常よく使用されるサイズは双線孤線装置に使用する直径0.010″(0.25 mm)、ライト・ワイヤー(light wire)を使用する装置には直径0.014″(0.35mm)、0.016″(0.4mm)、0.018″(0.45mm)のもの、舌側弧線、唇側弧線装置、アクチバートルには0.032~0.036″(0.8~0.9mm)のものです。

またフラット・ワイヤーはユニバーサル装置(Universal appliance)のみに使用されるものです。

2015年4月21日



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