矯正治療に必要な器具および材料-16 | 矯正歯科コラム

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矯正治療に必要な器具および材料-16

3. 矯正治療に必要な力学

矯正治療には、症例に応じて多種多様の装置が使用されています。それらの装置により歯を動かすには、ワイヤーやループのような金属材料、およびゴムリングのような高分子材料などの弾力性が広く利用されています。

これらの材料の力学的な特性は、材料の一端を固定し、他端に荷重を加えたときに生じるたわみの関係を、荷重―たわみ線図に表して、その線図の全体的な型、その線図に描記される諸点、ならびに特に直線の勾配などから知ることができます。

実際の矯正力には、通常弱い持続的な力、すなわち“light continuous force”が要求されます。ワイヤーの場合、単線の弾力性を利用することもありますが、普通ループ状やコイルスプリング状に形成して、力の緩和を行うと同時に、持続的な力が得られるような工夫がなされています。

一方、ゴムリングは高分子材料の特性として、伸びやすく良好な弾力性を有していることから、矯正力の発現には適しています。

矯正治療に際して、歯に的確な矯正力を適用するには,、このような金属材料および高分子材料の力学的な特性を明確にしておく必要があります。

ここでは、まずワイヤーの荷重-たわみ線図を調べ、矯正治療に必要な力学的諸問題について検討します。そののち、ループやコイルスプリング、さらにゴムリングの力学について、ワイヤーの力学との関係を比較しながら説明していきます。

2015年6月16日



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