矯正治療に必要な器具および材料-17 | 矯正歯科コラム

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矯正治療に必要な器具および材料-17

3. 矯正治療に必要な力学

1.ワイヤーの力学

フイヤーやループの荷重とたわみの関係を知るのに、たとえば舌側弧線装置の補助弾線による矯正力の発現機構について考えてみましょう。

図16-1のように、補助弾線の一端は舌側弧線の主線に鑞着され、他の歯に接する部分には、術者が力を加えてたわみを与えます。そうすると、弾線には復元力が生じます。このとき、弾線をループ状に形成しておくと、単線の場合より弾線の弾力性はよくなり、弱い持続的な矯正力が得られます。

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このようなワイヤーやループの荷重とたわみの関係を理解しやすくするために、図16-2に示すとおり、単純化して、1本のワイヤーの曲げ試験を行ったものとして、ワイヤーの力学的諸問題について検討しましょう。

1) 荷重とたわみ、応力とひずみの関係

ワイヤーの一端を固定し、他端に荷重Pを加えると、ワイヤーは曲がってたわみλが生じます。

このときの荷重とたわみをそれぞれ測定して図に表すと、図16-3のような荷重―たわみ線図が得られます。

荷重が0から徐々に増加すると、しばらくの間たわみは荷重に比例して増大します。荷重がA点に達するまでのOAの間は、荷重とたわみとは比例関係にあるので、直線になります。

2015年6月23日



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