矯正治療に必要な器具および材料-18 | 矯正歯科コラム

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矯正治療に必要な器具および材料-18

3. 矯正治療に必要な力学

このときのA点を比例限度(比例限)といいます。A点をわずかに越えたB点までは、荷重を除くとたわみも同時に0にもどり、ワイヤーはもとの状態に完全に復元します。

このような性質を弾性といい、B点を弾性限度(弾性限)といいます。実際には比例限度と弾性限度の間には、ほとんど差がなありません。

歯の移動の際には、このような弾性限度内の矯正力を歯に加えると、ワイヤーの復元力が十分に活用できるため、ワイヤーの弾力によって,、歯を能率よく移動できます。

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しかし、荷重がB点を越えてさらに増大すると、たわみは著しく増加して曲線状になります。この部分まで荷重を加えると、荷重を除いても、もはやワイヤーはもとにもどらず、変形した状態になります。これを永久変形といいます。

ここで、図16-3の縦軸における荷重の代わりに応力σ(荷重/もとの断面積)をとり、横軸のたわみに代えてひずみε(たわみ/もとの長さ)をとると、図16-4のような応カーひずみ線図が得られます。この場合、両線図は同一ワイヤーではほぼ同じになると考えてさしつかえありません。

これらの線図をもとに、さらに矯正治療途上生じる種々の問題について考えてみましょう。

2015年6月30日



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