矯正治療に必要な器具および材料-22 | 矯正歯科コラム

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矯正治療に必要な器具および材料-22

2.ループの力学

1) ワイヤーとループの関係

ワイヤーを歯の移動に利用する場合、実際にはワイヤーをループ状に形成して用いることが多くあります。

図16-8に示すとおり、ワイヤーにおける荷重とたわみの関係をOAとすると、ループの場合はOA′のように直線の勾配がかなり緩やかになります.

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ここで図169のようにたわみBを一定にすると、ワイヤーの荷重はC、ループの荷重はC′ となり、ループのほうが荷重は小さく、矯正正力は弱くなります。すなわち、“ light force”となります。

一方、図16-10のとおり、荷重Cを一定にすると、ワイヤーのたわみはB、ループのたわみはB′となり、ループのほうがたわみは大きくなります。

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両方の弾性エネルギーを比較すると、ワイヤーの弾性エネルギーは△OAB、ループのそれは△OA′B′となり、ループのほうが多くのエネルギーを蓄えていることになります。したがって、ワイヤーよリループのほうが、矯正力は長い間持続的に作用します。すなわち、“ continuous force”になります。
このようなわけで、ループからは矯正力として必要な弱い持続的な力、すなわち、”light
continuous force”が得られることになります。

 

2) ループの矯工力

図16-11のように、ループの寸法と形状が変わると、当然矯正力の大きさは変化する。一般に、ループの高さh、円弧部の半径Rは大きくなると矯正力は弱くなります。また、ワイヤーの太さは、太くなると矯正力は逆に強くなります。さらに、円型のフイヤーよりも角型のワイヤーのほうが矯正力は強くなります。

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2015年7月23日



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