矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)3 | 矯正歯科コラム

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矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)3

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

1.唇側舌側弧線装置

1.唇側歯槽部弧線装置・釘管装置

1.唇側歯槽部弧線装置(High Lbial arch appliance)

3)補助弾線

単純な弾力線を垂直的な方向で使用する場合は、唇側からの圧迫により歯冠部を舌側へ移動し(図173A)、比較的単純な形で彎曲し、歯の隣接面まで延長した補助弾線は、歯冠部の近遠心的な移動のときに用いられます(図17-3B)。水平な方向に屈曲したループをもち、その遊離端が隣接面に達するものは、歯軸を中心とした歯の捻転にたいして、これをコントロールすることに役立ちます(図17-3C)。

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また、この水平ループを利用し、その遊離端を歯の切端まで延長して、かつフックとして切端を覆う場合には、捻転および歯冠の唇側移動のほかに、歯を歯軸方向で挺出することの予防および圧下を行うことができます(図17-3D)。

このように補助弾線は、その形態によって歯をいろいろな方向に移動することができますが、とくに歯冠部の舌側移動、および近遠心移動に有効です。

唇側歯槽部弧線は、考案者の命名によるhigh labial archからするならば、高位唇側線と呼ぶべきですが、主線の走行する位置からみれば、低位唇側線と呼ぶ方が正しいでしょう。そこで現在まで主線の走行位置が歯槽部にあることから、唇側歯槽部弧線と呼んでいます。

この装置の特徴は、一般的には、帯環がほとんど使用されないこと、補助弾線が歯の接触点を越えぬように使用できることなどから、装置の大部分は口唇の蔭にかくれて外観にふれることが少ないです。あるいは、帯環の使用が少ないので、口腔内の清掃も行いやすく、常に衛生的である、などの理由により、審美的、衛生的に優れています。

2015年9月3日



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