矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)6 | 矯正歯科コラム

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矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)6

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

1.唇側舌側弧線装置

1.唇側歯槽部弧線装置・釘管装置

2.釘管装置(Pin and tube appliance)

1)主線

通常0.5mmぐらいの弾力線を使用し、主線の弾力が矯正力として用いられます。
主線には嬌正力の調節を容易にする目的で、垂直ループを使用するものが多くあります。主線の大部分は歯面に接して用いられますが、一部ループの形状に従って歯肉部分に接することもあります。一般的には、ピンを鑞着し、主線の維持連結を行いますが、主線の遊離端をピンとして用いることもあります。

2)帯環

本装置の原型においては、固定歯帯環と被移動歯帯環に区別されていましたが、現在のように局所的な応用として用いられるようになってからは、相反固定を目的とするものが多く、それぞれが固定歯および被移動歯としての役割を果たすので、とくにその両者を区別することはありません。

通常、帯環の唇頼面に、ほぼ歯軸の方向に一致したチューブが鑞着され、十分な歯根移動を行うため、チューブには長さを必要とするので、帯環は4mm以上の幅をもつものを使用します。

3)維持装置

主線と帯環の連結維持は、主線に鑞着されたピンと、帯環に鑞着されたチューブが直接連結されます。したがって結紮などは行いません。ピンとチューブは、相互に適合の良いことが条件で、ピンは通常0.5~0.8mmの太さで、長さは約4mm以上を必要とし、チューブはこれに適合するものを使用します。チューブの位置は、歯冠の近遠心ほば中央に歯軸方向と一致して鑞着しますが、歯に捻転を伴うときは、チューブの位置を若千近心、あるいは遠心に位置することにより歯牙移動の効果は増大します(図17-6)。

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また主線の遊離端および、その一部を用いてロック・ワイヤーとしての働きがが与えられ、装置の脱落を防止しています。

本装置は、その構成上の主線に付着するピン(小釘)と、帯環に付着するチューブ(管)とが直接装置の連結維持の役目を果たすので、釘管装置と名づけられました。現在では、その原型はもとより、局所的な応用についても、その使用頻度は非常に少なくなりましたが、歯の移動に際して、歯根の移動を考慮したものとしてその名が残されています。

2015年9月24日



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