12月 | 2015 | 矯正歯科コラム

矯正歯科コラム

矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)20

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

2.双線弧線装置の構造

4)ブラケット(Bracket)(図17-35A)

力の調節ではtwin tie channel bracketの方が結紫する際に若千力の調節が可能であるから主線の弾性力を最大に発揮させて使用することができます。friction typeではこの点の調節はできません。またカバーの着脱をくり返すうちにゆるみが生じる欠点があります。

5)舌側弧線装置(Lingual appliance)(図17-31)

この装置は双線弧線装置の中で,第1大臼歯の固定の補強に使用するもので、Johnsonが使用したものは固定式で第1小臼歯の近心部から口蓋を横切るタイプです。また補助弾線を使用することにより、小臼歯の側方拡大、個々の歯牙移動あるいは犬歯の遠心移動などの補助的な使い方もできます。

6)コイルスプリング(Coil spring)

コイルスプリングは粗巻きコイルスプリング(open coil spring)と密巻きコイルスプリング(closed coil sping)の2種類があり、粗巻きタイプは歯列弓の拡大のためエンドチューブに使用し、前歯の叢生に消ける空隙の拡大、ときには犬歯の遠心移動にも使用することがあります。密巻きタイプはエンドチューブに空際の確保のため使用されます。コイルスプリングの代表的な使い方は図17-38Cで示すような前歯部の反対咬合における歯列弓の前方拡大です。

7)その他としてスライディングフック(aliding hook)、矯正用ゴム(elastics)、結紮線(ligature wire)、嬌正用ゴム糸(elstic thread ligature)などがあります。

2015年12月31日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)19

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

2.双線弧線装置の構造

3)頬面管(Buccal tube)(図17-35C)

頬面管は内径0.9mmのものを使用することが多く、一般には第1大臼歯のバンドに鑞着され、その中に双線弧線の一部であるエンドチューブが自由にはいり得ることが必要です。内径の大きなものは、より多くの滑りを必要とする場合に使用されます。その他顎外装置が併用される場合はさらにもう一つのチューブが鑞着されます。この頬面管の方向、位置は主線の方向、弧状の形態を決定するものであるからきわめて大切です。もし第1大臼歯が回転、傾斜などをおこしているときはあらかじめ円線(round wire)などを使用して大臼歯を整直しておくことが必要です。

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4)ブラケット(Bracket)(図17-35A)

前歯部のバンドに電気熔接され、主線の矯正力を歯に伝達するもので、数種のタイプがありますが、Johnsonの考案したものはfriction type(図17-36A)で、これはブラケットとそれに精密に適合するカバーからなっています。わが国では主としてTwin―tie channel bracket(図17-36B)が使われています。このタイプのものはブラケットの滞がエッジを形成していないので、Johnsonの意図したようなトルクなどを行うには適していません。A、Bともにブラケットの幅によって大小2種類あります。

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2015年12月24日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)18

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

2.双線弧線装置の構造

この装置は構造的には全帯環装置に類似していますが、大きく分けると次のようになります。

1)双線弧線(Twin-wire)
2)エンドチューブ(End-tube)
3)頬面管(Buccal tube)
4)ブラケット(Bracket)
5)舌側弧線装置(Lingual appliance)
6)コイルスプリング(Coil spring)
7)その他

1)双線弧線(Twin-wire)(図17-39B)

この装置の主線であり、その名の示すように、0.20~ 0.25mmの弾性の強いワイヤーで、一般に2本のstainless‐steel wtteが使用されます(図17-34)。この2本のワイヤーは次に述べるエンドチューブによって左右を保持され、1本の主線を構成します。ワイヤー自体は直線でエンドチューブが頬面管にそう入され弧状の形態をとります。

双線弧線は結紮あるいはカバーによって不正状態に歪み、この歪みが元へ復元しようとするとき、弾性力が生じこれが矯正力となって歯牙移動が行われます(図17-33、34)。

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2)エンドチューブ(End-tube)(図17-35B)

2本の主線を保持するもので、内径0.5mm、外径0.9mmのチューブで、長さ25~30mmあります。これには顎間、顎内ゴムなどの使用目的でフックが鑞着されたり、コイルスプリングなどが入れられることもあります(図17-35B、D)。
主線の保持の方法としてストレッチャーを使用します(図17-39B)。

2015年12月17日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)17

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

1.双線弧線装置の特徴

歯牙移動においては主線とブラケットを結紮するとワイヤーの弾性力が歯に伝達し、歯冠と歯根とが同時に自動的に移動します。また2本の主線が作りだす弧状形態に歯は自動的に排列され、形態によって多少歯列弓は変化しますが、正常歯列弓と非常に類似しています。

現在、使用頻度の多い全帯環装置の歯牙移動の力と比較してみると、患者には比較的不快感を与えず、また組織に対して為害作用が少ないと言われています。これらの点が緩和な力にもかかわらず、持続的でしかも生理的な歯牙移動を行うことができます。

次に欠点としては歯牙移動にはバンドが必要であり、このことが全帯環装置と同様に審美的な面での欠点であり、齲蝕の問題をおこしやすいといえます。しかしこの矯正装置の最大の欠点は唇舌側弧線装置と同様に、歯牙移動時に傾斜移動をおこしやすく、歯根の移動が伴わない点で、とくに抜歯症例における空隙閉鎖の問題です。

Johnsonが発表したfriction type(図17-36A)、また溝(slot)がエッジを形成しているタイプのものではフラットワイヤーがある程度この問題を解決していますが、現在のわが国で使用されているタイプ(図17-36B)のものではあまり効果がありません。このことが適応症例に限界をつくり、とくに抜歯症例(第1小臼歯の4本抜歯の場合)における犬歯の遠心傾斜、第2小臼歯、第1大臼歯の近心傾斜をおこし、また前歯部の舌側移動時には過蓋咬合をおこし、咬合挙上が実際には十分行えません。さらに排列された歯列の状態が前歯部でフラットな状態をおこし、上顎の中切歯と側切歯の唇面の差、あるいは歯列弓で犬歯部の彎曲の状態を作りだせないのです。

2015年12月10日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)16

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

1.双線弧線装置の特徴

矯正治療を行うにあたり主線であるアーチワイヤーが発現する力を十分、最大に利用するには、やはり矯正用のワイヤーの物理的特性を知らなければなりません。

ワイヤーは直径と長さの変化によって次のような性質が変化します。力、荷重、弾性限の3つが変化をおこし、Johnsonが従来の太い1本の主線に代わり、細い2本の主線を使用するように至ったのは、実はこの直径と長さにおける変化と、その効果を考えてのことであると思われます。

一般にワイヤーの直径が変化し長さが一定の場合は図17-32① のように、また長さが変化し直径が一定の場合は②のように変化することが知られています。

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次に歯軸に変化を与える歯体移動やトルクの可能性はJohnson自身の意図に反してほとんど不可能で、この目的のためにはフラットワイヤー(flat wire)を使用するか、全帯環装置とくに角線の使用を考えた方が良いと思われます。

製作や調節の面では他の装置とくに全帯環装置に比して製作が容易で、しかも調節が簡単です。

2015年12月3日



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