1月 | 2016 | 矯正歯科コラム

矯正歯科コラム

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

1.唇側舌側弧線装置

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

4.適応症例と実際例について

適応症例についてはあらゆる症例に対して報告がありますが、中でもJohnson、weber、Maddenらは最適応症例の1つとして、前歯部の叢生、捻転あるいは転位を伴う症例をあげています。

また上下顎の不調和(discrepancy)の比較的少ない顔貌良好な上顎前突、反対咬合、過蓋咬合などにも多く使用されています。

抜歯症例についても、Johnson、weber、曾根らが症例の報告を行っています。しかしこれらの症例では歯牙移動について空隙閉鎖と過蓋咬合の原因である傾斜移動がおこる点に多くの問題があるように思われます。

拡大を主体とする症例の場合では、前に書いたように適応症例として最も多く、その1例として前歯部の叢生では、コイルスプリングの粗巻きタイプをエンドチューブに使用し歯列弓の拡大を行います。また捻転を伴っているようであれば主線の弾性力を利用し結紮します(図17-38C)。

反対咬合を伴う場合では上顎前歯の前方拡大にコイルスプリングと舌側弧線の補助弾線を併用することもあります。

空隙の閉鎖の症例に対しては主に顎間、顎内ゴムを使用し、おのおのの歯では矯正用ゴム糸、結紮線による8の字結紮で容易に閉鎖します(図17-40B)。

その他生物学的な矯正力という考え方で、埋伏歯の萌出誘導に使用するのも一つの方法です。

以上適応症例として簡単に記載しましたが、症例の選択を誤らなければ十分効果がある矯正装置と考えられます。

最後に実際例として顔貌良好で混合歯列期、アングル分類I級、上顎前歯部で反対咬合を伴う症例を図示します(図17-40)。

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2016年1月28日


[1] 固定式装置(Fixed appliance)

1.唇側舌側弧線装置

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

3.装置の製作法について

4)主線の製作

主線は2本の0.20~ 0.25 mmの弾力線とエンドチューブから構成されます。主線の長さを決める方法として歯間分離用のブラスワイヤー(brass wire)を使用して行います。ブラスワイヤーの端を折返して頬面管の遠心端より入れ、そのまま前歯部のブラケットに沿って軽く押しつけて反対側の頬面管の遠心端まで行います(図17,39A)。これを延ばして主線の所要の長さとします。

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次に1本の主線をとり先ほど計測したワイヤーの長さに合わせて折返して2本とし、これにエンドチューブを通します。

エンドチューブの長さは6前歯の場合、第1小臼歯の頬面中央位です(図17-35C)。主線の両端にストレッチャーの歯車でジグザグをつけて、エンドチューブをストレッチャーの溝の外側に出し、溝に主線を入れて歯車を回転させて広げます。

ジグザグの部分がエンドチューブにはいり固定され、先に計測したワイヤーと比較して長くならないように注意します(図17-39B)。操作上2本の弾力線がねじれたり、長さを間違えないようにする必要があります。

以上のようにして双線弧線装置の主要部分はできあがり、通法に従って口腔内に装着されます(図17-39C)。

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2016年1月21日


[1] 固定式装置(Fixed appliance)

1.唇側舌側弧線装置

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

3.装置の製作法について

3)前歯部のバンド製作

バンド製作については口腔内で直接行う直接法と、既製のバンドを使用する方法、さらに間接法の3つの方法があります。直接法にはピンチ法、テーラー法の2つがあり、どの方法で製作するかは矯正歯科医が患者さんに合わせてそれぞれ選択します。

前歯部のバンドの位置について、Johnsonによればブラケットの位置が歯冠部で上下的、近遠心的にも中央で歯軸に直角に定まるよう決定します。
実際の操作はバンドの中央にブラケットを平行に電気熔接して、口蓋側でバンド形成鉗子あるいはハウ鉗子を使用して適合させた後、電気熔接します(図17-38A)。

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上顎の側切歯は中切歯より0.5~1.Omm程度切端部に適合させて、犬歯は中切歯とほぼ同じ位置です。位置決定がむずかしい症例の場合はポジショニングゲージ(bracket positioning gauge)を使用します。

どのブラケットを選択するかについては前歯の歯冠幅径の大きさによって決まってきます。叢生が強くて大きいブラケットの装着が困難な方の場合、あるいは犬歯、小臼歯の頬面の彎曲が強い場合には幅の狭いタイプを使用することになります。

日本人の場合は、上顎中切歯の歯冠舌面ではとくに辺縁隆線の発達したシャベル状のものが多いために、舌面でのバンド補強に鑞を流すこともあります。

2016年1月14日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)21

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

3.双線弧線装置(Twin-wire appliance)

3.装置の製作法について

1)舌側弧線の製作

この装置の製作法については別項を参照してください。

2)頬面管の製作

頬面管を大臼歯のバンドに鑞着する場合、その方向や位置が主線の働く矯正力にとても重要な影響を与えます。大臼歯の回転や傾斜、転位などがあれば、大臼歯を不動の固定歯とは出来なくなるため、この場合はあらかじめ大臼歯の整直が必要になります。

頬面管の方向について、頬面管の近心端が遠心端より歯頸部にあれば、主線は前歯部で圧下をおこし、逆に咬頭頂に近ければ挙上をおこします。この方向は症例によってどちらかを選択することになります。また、左右の頬面管は常に同一平面になくてはなりません。頬面管の延長は中央で交わり、上下的には、上顎で歯面中央、下顎では中央か、対合歯の関係から歯頸部1/3の位置にします。

実際には頬面管の内径より0.lmm細い真直なワイヤーあるいは炭素棒を各頬面管に通して、模型上で先に述べた条件に従って正しい位置を決定することになります。この場合頬面管の近心端は大臼歯の近心部(図17-37A)、方向および位置の延長は前歯部歯冠のほぼ中央にくるようにします。このようにして方向、位置が決定されたのち、ワックスで仮着、石膏で模型上に固定し、頬面管をバンドに鑞着します(図17-37)。

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矯正歯科専門医は多くの患者さんの治療に専門的にあたることにより、経験を積んでおります。歯並びのことでお悩みの方は、まずは無料の初診カウンセリングにてご相談下さい。

2016年1月7日



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