矯正歯科コラム

矯正歯科コラム

矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)13

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.舌側弧線装置 (Lingual arch appliance)

4.装置の製作順序
8)補助弾線の鑞着屈曲

補助弾線の鑞着操作は、作業模型上ではなく、いわゆる自在鑞着という手技を用いフリーハンドで行います(図17-26)。補助弾線が過熱されて弾性を失われぬよう鑞着操作は手早く行います。弾線の屈曲は、目的に従ってその形を選び、移動しようとする歯の歯頸部に的確に接していなければなりません。

 

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9)研磨

硼砂膜や酸化膜を切下げで十分におとしてから、補助弾線、維持弾線などの形を損じないよう注意深く研磨します。図17-27は、研磨し、完成した舌側弧線装置を示します。

 

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〔症 例〕
ここで実際に舌側弧線装置だけを用いて治療を終了した症例を示します。初診年齢12歳1カ月の女子で、主訴は上顎左右側側切歯の舌側転位で来院。側切歯の唇側移動をはかるため,、2本の複式弾線を用いた固定式舌側弧線装置を装着(図17-28A)。動的治療期間は3カ月で、その間補助弾線の調節を2回行いました。また、保定装置として、図17-28Bに示すような固定式舌側弧線装置を用い治療を終了した症例でし。図17-29は、本症例の治療前後を石膏模型で示したものです。

 

 

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2015年11月12日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)12

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.舌側弧線装置 (Lingual arch appliance)

4.装置の製作順序

5)維持装置の主線の屈曲

脚部を維持管にしっかりそう入し、維持装置の主線は方向と位置を確かめ、前方歯の歯頸部に軽く接するように屈曲します。通常は第1小臼歯と第2小臼歯の中間で切断します(図17-22)。切断面には必ずヤスリをかけます。

6)主線の屈曲

主線の頂で述べたように、原則として被移動歯以外の各歯の歯頸部に軽く接し、かつ粘膜面に接するように滑らかに屈曲し、維持装置の主線の末端と接合するようにし,、切断します(図17-23)。この場合も切断面には必ずヤスリをかけます。

 

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7)主線と維持装置の主線の鑞着

脚部を維持管にしっかりそう入し、屈曲適合した主線の末端と維持装置の主線の末端とがぴったり接合されたら、鑞着時に主線が動かないように正中部付近の主線をスティキーワックスで固定します。また流鑞操作が容易になるように、鑞着部位に相当する部分の石膏を少し削りとっておきます(図17-24)。鑞着に際しては、グリューンバーグの矯正用バーナー(図17-25)を用いるのがよいでしょう。そして炎が図17-25のように尖形になるように空気を調節して鑞着します。
鑞着に際しては、熔剤と鑞とを十分に用いた方がよいです。

 

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2015年11月5日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)11

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.舌側弧線装置 (Lingual arch appliance)

4.装置の製作順序

2)維持装置の維持管の鑞着

維持管を維持帯環の舌側に鑞着します。その位置と方向は,維持帯環の舌側で歯頸部寄りに、かつ臼歯列と平行に、咬合平面に対し可及的に直角に鑞着されます(図17-19)。

3)モデリング印象

維持帯環を固定歯に適合してから、モデリング印象またはアルギン酸印象を行います。アルギン酸印象では、印象材自体に弾力があるため維持帯環を印象面に正確に適合することがむずかしいこと、あるいは石膏注入時に動きやすいことから、原則的にはモデリング印象が望ましいとされます。

印象に際しては、舌側歯頸部は明確に印記されていなければなりませんが、頬側はアンダーカットができないように浅くとることが必要です。次に、維持帯環を印象内に正確にうつし、維持管の部分と維持帯環の頬舌側面内面にバラフィンワックスを流します(図17-20)。

こうすることにより、パンドは印象内にしっかりと固定され、その後の鑞着操作を容易にし、正確な装置を作ることができます。

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4)作業模型の製作

石膏注入後、のちの操作の妨げになるような余分な石膏は削除し、作業模型を完成します(図17-21)。

2015年10月29日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)10

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.舌側弧線装置 (Lingual arch appliance)

3. 装置の適応症と応用

1)適応症

この装置の構造上、歯の唇側あるいは頬側移動に適しているので、いわゆる1・2歯の反対咬合とか、歯列弓の軽度の拡大に用いられます。また、近遠心移動も行えるので、萌出中の歯の咬合誘導や萌出余地の獲得にも適しています。

2)応 用

本装置は応用として、次のような場合によく用いられます。

1)顎間固定の固定源として(図17-16):顎間固定装置で,、顎間ゴムリングによる岡定歯の
近心移動や回転などの不快事項を防止するのに有効です。

2)顎内固定の加強固定として(図17-17):しばしば双線弧線装置に併用されます。

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3)保隙装置あるいは保定装置として:混合歯列弓期に未萌出歯のための保隙のため、あるいは移動後の保定装置として有効です。

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4.装置の製作順序

現在広く用いられている維持装置の1つであるS・T・ロックのタイプを使用した可撤式装置の製作順序について述べます。

1)維持帯環の製作

維持帯環を製作する前に歯間離開を行うことが必要です。この操作が十分になされないと、正確なバンドの製作はむずかしくなります。歯間離開が完了したのち、通法に従って固定歯によく適合した正確なバンドを製作します(図17-18)。このバンド製作が不備であると治療経過中にバンドが離脱したり、齲蝕の誘因などの不快事項が生じますので注意が必要です。現在ではかなり適合性のよい既製のバンドが市販されているので、それを使用してもよいでしょう。

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2015年10月22日


矯正装置の種類とその使用法(Orthodontic appliances)9

[1] 固定式装置(Fixed appliance)

2.舌側弧線装置 (Lingual arch appliance)

1.装置の構造

4)補助弾線

補助弾線には主として、太さ0.5mmの矯正用弾線が用いられます。これは主線に鑞着屈曲され、移動に必要な矯正力が得られ歯の移動を可能にします。屈曲される形態により、次の種類のものがあります。

(1)単式弾線

主として、唇側移動に用いられます(図17-11)。

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(2)複式弾線

弾線の遊離端が二重に屈曲されているもので、主として前歯の唇側移動(図17-12)や小臼歯の頬側移動に用いられます。弾線を長くすることができるので、より弱く持続性の矯正力が得られるという利点があります。

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(3)指様弾線

図17-13に示すような弾線は、とくに指様弾線と呼ばれ、前歯や小臼歯の近遠心移動にしばしば用いられます。

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2.装置の種類

装置の種類は、主線が維持装置によって口腔内から必要に応じて着脱できる可撤式のものと、維持装置を有しない固定式とに分けられます。

1)可撤式

主線の末端は維持装置の主線の末端と所定の位置(通常は第1小日歯と第2小臼歯の中間)で鑢着されますが、この主線は維持帯環に鑢着された維持管にそう入され、維持弾線によって維持されます。着脱は,、この維持弾線を小形スケーラーで引きおこしたり、圧接することによってなされます(図17-14)。したがって、主線に鑢着された補助弾線の調節が容易であるという利点はありますが、維持装置が対咬関係によって破損したり、鑞着部分の破折がおこりやすいのが欠点です。

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2)固定式
主線の末端は維持帯環の舌面部に直接鑢着されています(図17-15)。このため装置は強固であり破損することが少ない、あるいは固定歯の萌出が不十分の場合でも比較的利用できる、などの利点があります。しかし、補助弾線の調節は装置を撤去して行わなければならない欠点があります。

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この固定式は,策定の目的や対顎の歯牙移動をするための顎間固定の固定源として使用することができます。この固定式のものをホールディング・アーチ(holding arch)と呼ぶこともあります。

2015年10月15日



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