矯正歯科認定医とは?

矯正歯科認定医とは?

矯正歯科認定医という言葉を聞いたことがありますか? 認定医はその分野において一定の研修を受けて承認された資格ですが、矯正歯科治療においては日本矯正歯科学会認定医という資格は大変基準が厳しく、高い技術と経験なしには取得することが出来ません。日本矯正歯科学会認定医という資格についてご説明します。

日本矯正歯科学会の認定医って?

歯科医師イメージ

歯科矯正の技術の水準維持と向上のために、日本矯正歯科学会による認定医制度は1990年に創設され、現在も多くの先生が矯正歯科の分野で活躍しておられます。

日本には様々な学会や団体、メーカーによる認定制度がありますが、日本矯正歯科学会は日本で最も大きく歴史のある矯正歯科学会で、矯正歯科医を中心に6,400人を越える会員が所属しています。

矯正治療に関する技術や経験を認定する資格制度としてはかなりの知識と臨床経験が必要で、取得することが困難な制度です。

認定医の資格取得のために必要な条件は?

日本矯正歯科学会を例にあげると、認定医の資格を得るためには以下のような条件をクリアする必要があります。

・歯科医師免許を有する
・歯科医師免許取得後、5年以上継続して日本矯正歯科学会の会員である
・学会が認める医療機関で5年以上の臨床経験をした後に学会指導医のもとで3年以上矯正歯科治療に専門的に従事すること
・学会誌でオリジナルの論文発表を行うこと
・学会の定める試験に合格する

などの厳しい条件をクリアしてはじめて取得することが出来ます。しかも、合格後もずっと継続して資格を保持するためには、5年ごとの資格審査をクリアしなければなりません。

日本矯正歯科学会の専門医制度とは?

専門医は、日本矯正歯科学会認定医の更に上の認定資格です。認定医の中でも特別に技術と経験が優秀な歯科医師に与えられる資格で、日本矯正歯科学会認定医の資格をもち、10年以上矯正治療での臨床経験が必要になります。

また、学会では専門医資格認定のための10種類の課題症例を定めており、それを自分で治療し、治療結果が学会の定める基準を満たしているなど、大変厳しい合格基準があります。そのため認定医であっても、そう簡単に取得できるわけではありません。

資格は医院選びのひとつの目安として考える

学会による認定資格は、その分野での技術と経験が一定水準以上であることを示すものです。しかし矯正治療の認定資格を持っていない歯科医師であっても、かなりの水準の技術と経験を持っているドクターも大勢おられますので、一概にこの認定資格を持っていなければダメだという意味ではありません。

実際に矯正治療を受ける場合は、そのドクターの技術だけでなく、相性や話しやすさも重要ですので、認定医の資格を持っているかどうかはあくまでも医院を選ぶ際の目安としてとらえていただければと思います。

矯正認定医の需要は増している

ここ数年の間に手軽なマウスピース矯正に人気が集まりましたが、難症例の方や抜歯を伴う矯正治療の場合は、マウスピースではなくワイヤー矯正をおすすめするケースがあります。

矯正歯科治療は歯並びの見た目だけを整えるのではなく、「悪い咬み合わせを改善してよい咬み合わせ、もしくはそれに近い状態にすること」(『新編 歯科矯正学』高橋新次郎著より)が必要です。

歯列を美しく整えて歯並びをよくすることも治療のゴールの一つですが、よい噛み合わせも絶対に無視することのできないゴールです。それらをトータルで治療するためには、やはりより深い知識と臨床経験、技術が必要になります。

矯正治療をお考えの方は、実際に治療を担当してくれる歯科医師による治療前のカウンセリングを受け、ゴールをどこに置き、そのためにはどのような矯正装置を使って治療していくのかをしっかり話し合って、疑問点などを解決し、治療計画に納得して頂いたうえで治療を始めていただければと思います。

良い噛み合わせの基準

下記のような基準を満たしていれば、良い噛み合わせといえます。

  1.  上下の歯並びがゆったりとしたU字型をしている
  2. 上下の歯並びの中心線(正中線)が一致している
  3. 前歯でパンや麺類、果物などが咬み切れる
  4. 犬歯よりも奥側の歯が上顎の歯1本に対して、下顎の歯2本の割合で隙間なく咬み合っている
  5. サイコロ状の肉を左右の奥歯でしっかり噛める

まとめ

矯正治療は数か月~2年程度と、長い治療期間が必要です。そのため、矯正医選びは慎重に行いたいものです。今回ご説明した日本矯正歯科学会の認定医であることも、矯正歯科医選びの参考になればと思います。