インビザライン

インビザラインとキレイラインを比較してみよう

インビザラインとキレイライン比較!

大阪矯正歯科グループ 歯科医師 松本 正洋

マウスピース矯正で有名なインビザラインと比較して、キレイラインというマウスピース矯正装置はどう違うのか気になる方もおられるでしょう。

歯並びを周囲から見えにくいマウスピースで、安くお手軽に矯正できるとなれば、見た目を気にする方はキレイラインで歯列矯正をと思われるかもしれません。それぞれどのような特徴があるか、ご説明いたします。

キレイラインの特徴は?

まず、キレイラインについてご説明いたします。キレイラインには、対応できる症例が限られています。治療できるケースは軽度の不正咬合で、前歯の矯正を希望される患者様対象です。マウスピース(アライナーと呼びます)のみで治す事を治療方針としているため、ドクターによる抜歯やスライスを行わない治療となります。

治療期間としては、約5ヶ月~1年3ヶ月程という事です。透明で見えにくいマウスピースのみで矯正します。矯正担当医ではなく、患者さん自身がアライナーの枚数を決めることができます。

ただし、奥歯の矯正、もしくは噛み合わせを重点的に行いたい方には、キレイラインで治す事はできません。

インビザラインとの違いは?

インビザラインは、軽度ではない不正咬合の方でも治療できる矯正方法です。受け口、歯のガタガタ(叢生)の重度な方でも対応できます。その場合、ドクターによる抜歯やスライスなどの処置を受けてから、インビザラインで矯正を行っていきます。歯科医師がアライナーの枚数を決めるため、患者様が枚数を選ぶことはできません。

どうしても非抜歯でとご希望の患者様は、お口の状態や、歯科医院の方針にもよりますが、非抜歯で受け口や叢生を治す事も可能です。治療期間としては約2~3年程です。

費用面ではどう違う?

キレイラインのアライナーは1枚目は2万円という格安の料金で行えます。ただし、2枚目からは1枚当たり4万円になります。おおよそ、30万円以内というのが相場です。キレイラインは、リテーナーなどの保定装置は料金には含んでいない為、保定装置が必要な場合は、別途料金が発生します。

インビザラインは、1枚あたりという価格設定ではありません。軽度と診断された部分矯正(片顎)の場合、30~40万円です。全顎矯正が必要な場合は、80~110万円が相場となります。軽度、中度、重度のケースにより、価格が異なることがお分かりいただけると思います。

https://www.invisalign.com/

歯並びに差は出る?

綺麗な歯列を目指して、矯正をされるのに、効果が実感できない矯正治療では困ります。

キレイライン矯正はお手軽さがメリットです。ただ、その一方で、患者様がアライナーの枚数を決められる分、歯が動く前に矯正治療が終了してしまい、効果が実感できず、再矯正を行ったという話も耳にします。

そういった意味合いにおいても、精密検査やカウンセリングをドクターと綿密に行い、計画を立てられるインビザラインに分があるのではないかと考えます。もちろん、キレイラインより長く治療期間がかかるというデメリットはありますが、歯の動きに関してはキレイラインより実感できやすいのではないでしょうか。

どちらが合うかわからない場合は?

どちらが合うかわからない場合は、どうすればいいのでしょうか。
答えは簡単です。キレイラインもインビザラインも気になる方は、どちらのクリニックにもご相談してみるのが、一番です。

メールや文章だけでの歯列の問い合わせとは違って、いざカウンセリングで実際の歯を担当医に診てもらうと、ご本人様が思っている以上に、咬み合わせの状態が芳しくない事もあります。

咬み合わせを放っておくと、顎関節症などの疾患リスクになります。顎関節症は重度になると、手術が必要となる慢性疾患です。

まとめ

今回は「インビザラインとキレイライン」についてご案内しました。是非、気になっていらっしゃる方は、インビザラインか、キレイライン、どちらが自分の症例に適しているのかを知りましょう。そして、綺麗な歯並びを目指してくださいね。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。矯正歯科の認定多数。日本抗加齢医学会 認定医。

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