歯科矯正全般

矯正が「結婚式に間に合わない!」とならない為の注意点

矯正が「結婚式に間に合わない!」とならない為の注意点

大阪矯正歯科グループ 歯科医師 松本 正洋

「矯正したいけど、結婚式に間に合わないのでは?」と不安に思われる方はおられませんか。確かに歯全体を動かすとなると治療期間は2~3年位になり、結婚式に間に合わなくなってしまいます。しかし、前歯だけの部分矯正であれば3~4ヶ月程度、長くても1年未満で歯並びがきれいになる場合が多いです。結婚式当日にきれいな歯並びで笑顔になるために、様々な矯正治療についてご説明します。

矯正期間が長くて結婚式に間に合わない場合はどうしたらいい?

間に合わない

出っ歯(前突)、受け口(反対咬合)、八重歯や歯並びの凸凹(叢生)、咬み合わせが深い(過蓋咬合)、口が閉まらない(開咬)、ガミースマイルなどの不正咬合を治すために治療を始める際、結婚式等のイベントに間に合わせるためにはどのような点に注意すればよいのでしょうか。

歯並びの治療はかなり長い期間がかかりますので、結婚式等の日取りが決まっている方は、結婚式に間に合うようなスケジュールで早めに治療を開始する必要があります。

まず矯正カウンセリングを受けよう

女性

治療を始める前に、殆どの歯科医院ではカウンセリングの制度を設けています。カウンセリングでは実際に歯科医師が患者さんの歯並びを拝見し、精密検査を行って、その結果を元に治療計画や料金などをご説明します。その際に「結婚式が予定されていますので、式に間に合うように歯並びをきれいにしたい」とドクター、もしくはスタッフに必ずお伝え下さい。

部分矯正? 全体矯正?

部分矯正か、全体矯正かによっても大きく治療期間が異なります。部分矯正の場合は、軽度で一番早い方で3ヶ月から、長くても1年程度の治療期間で済みます。全体矯正の場合は上下の全ての歯を動かし、抜歯を伴う場合も多いため、2~3年かかる場合が多いです。

矯正装置で歯を動かす? セラミッククラウンを被せる?

また、ワイヤーやインビザラインなどの矯正装置で歯を動かして歯並びを整えるか、もしくは歯を削ってセラミッククラウンをかぶせて治すセラミック矯正で行うかなどによって期間や治療費は大きく異なります。矯正装置で治療する場合は、時間がかかるというデメリットがあります。

セラミック矯正とは?

セラミック矯正で行う場合は、歯並びを整えたい部分の歯を削って土台を作り、オールセラミックや、ハイブリッドセラミックなどでできたかぶせ物を被せます。通院回数は装置を使った矯正より、格段に少ないというメリットがあります。

ただ、虫歯や歯周病にかかっていない健康な天然歯を削ることになるので、歯の耐久性などのトラブルを考えるとデメリットがあると言えます。

「矯正治療が結婚式に間に合わない」と言わないで済む方法とは?

「セラミックは歯を削るからしたくないけど、矯正で治すのは時間がかかる間に合わない」とあきらめるのはまだ早いです。例えば、歯の表側に装着するワイヤーやブラケットは、ドクターに相談すれば、挙式日や前撮りなどの重要な日の前に一時的に外すことが可能です。(※ワイヤーやブラケットを一時的に外してまた着ける場合は、別途料金がかかります)

また、インビザラインというマウスピース型装置で矯正中の患者さんの場合は、自分自身でマウスピース(アライナー)の取り外しが可能です。歯の動きをより良くするためのアタッチメントを外す処置もご希望の方は、歯科医院のスタッフや担当医にご確認ください。

結婚式が終わったタイミングで、ワイヤー矯正の方はブラケット(セラミックやプラスチックなどの材質の装置)、インビザラインの方はアタッチメント(樹脂の材質の装置)を歯科医院で取り付けます。このような処置にかかる費用については、矯正治療は自由診療となりますので、各歯科医院によって異なります。

結婚式はきれいな歯並びで思い切り笑顔で!

結婚式

人生において、入学式や卒業式、成人式、結婚式など様々な式典やイベントがあります。このようなイベントでは写真やビデオ撮りをする場面が多く、その度に口元を気にして歯が見えないように笑っていると、ストレスが溜まってしまいますし、せっかくの人生のイベントが楽しめなくなってしまいます。

オリンピックの競泳種目でメダルを獲った松田選手は、歯科で歯の矯正をしていたそうです。その理由が、すきっ歯(正中離開と専門用語で言います)だった松田選手は、もしオリンピックでメダルを獲った場合、一生画像や映像が残ってしまい、後悔すると必要性を感じたそうです。そのため、一念発起しスタートして、治療を3年位かけて行い、メダルを獲った北京オリンピックの際には、表彰台で歯並びを気にせず笑えたとのことです。

https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2018/05/21/kiji/20180521s00041000372000c.html

矯正を結婚式に間に合わせる為の注意点に関するQ&A

Q

矯正治療が結婚式に間に合わない場合、どのような選択肢が考えられますか?

A

矯正治療が結婚式の日程に間に合わない場合、選択肢として一時的な装置の外し方や処理を考慮することができます。ドクターに相談して、どのような方法が適切かを確認しましょう。

Q

セラミック矯正と装置矯正、どちらが結婚式に間に合わせるのに適していますか?

A

結婚式に間に合わせるための選択肢として、セラミック矯正と装置矯正のどちらが適しているかは症状や希望によります。セラミック矯正は被せて治すため、通院回数が少なくなりますが、歯の削り方に注意が必要です。装置矯正は効果は高いですが、時間がかかることがあります。

Q

インビザラインを使用した矯正中、アタッチメントの取り外しは可能ですか?

A

インビザラインを使用している場合、アタッチメント(歯の動きを助ける装置)の取り外しが可能です。アタッチメントを外すことで、より快適な矯正治療が行えるかもしれません。歯科医院のスタッフに相談して詳細を確認しましょう。

まとめ

結婚式

殆どの歯科医院では、結婚式等の際に矯正装置を一時的に外す処置を行っていますので、早めに担当の歯科医にご相談ください。節目節目に訪れるイベントできれいな歯並びで満面の笑顔になれるよう、矯正治療を受けるというのも、自分磨きや咀嚼機能の改善という意味でも、とても良い事だと思います。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。矯正歯科の認定多数。日本抗加齢医学会 認定医。

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