インビザライン使用時の虫歯予防に、キシリトールは有効?

インビザライン使用時の虫歯予防に、キシリトールは有効?

「インビザラインを使用している時の虫歯予防にキシリトールは有効か」という事についてお話します。インビザラインによる矯正を検討中の方にとっては、気になる問題ですよね。

インビザラインはマウスピース型矯正なので、歯磨きが不十分になってしまうと歯垢やミュータンス菌がアライナー内に入ってしまい、虫歯や歯周病になり易いです。では、キシリトールタブレットなら虫歯にならず歯に良いのでは?ということについてご説明いたしますね。

インビザライン矯正とは?

インビザライン矯正について、おさらいいたしますね。インビザラインとは、マウスピース型の矯正装置です。ご自身でアライナー(矯正用マウスピース)の取り外し可能で、お食事の前に外して、通常どおり食べることが可能です。また、ワイヤーで行う表側からの矯正と違い、透明なマウスピースを装着するので、周囲の人からは矯正しているという事が見えにくいのが特徴です。

インビザラインは、オーダーメイドでアライナーを作製いたします。簡単に流れを申し上げますと、まず担当医とカウンセリングを行います。患者様ご自身が行いたいという事であれば、、精密検査の過程に進み、iTeroやシリコンなどで歯列の型どりをします。iTero設置の歯科医院でしたら、患者様の歯列のデータをアラインテクノロジー社に送り、最短でアライナーを作製するという事になります。

当院のインビザラインによる矯正のページがございますので、ご案内いたしますね。

実際にインビザライン矯正中の人いる?

実際に、マウスピース型矯正装置のインビザラインを使用している人がいるのか、疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。こんな記事があったのでご紹介いたしますね。<参照先:PRTIMES>

近代五種とフェンシングの二種目でオリンピックを目指す才藤歩夢選手は、この度、インビザライン・ジャパンとスポンサー契約を結んだとのことです。才藤選手ご自身も、インビザラインで矯正を行っておられて、「世界で活躍するためには、笑顔の大切さ」が欠かせないと思われたそうです。歯列矯正は世界的基準からみても、重要なんですね。

キシリトール摂取はフィンランドでは常識?

では、「インビザラインをしながら虫歯予防をするには、キシリトールは有効?」という問いについてですが、有効だと思います。その理由として、北欧の国フィンランドでは、虫歯が少ないというのはご存知でしょうか。歯磨きはもちろん当然として、フィンランドでは、カバンの中にキシリトール入りのガムなどを携帯しているという話を聞きます。食後に口にするというのが、生活習慣としてあるようですね。

キシリトールはもともと天然の甘味料で、白樺などの樺の木が原材料だそうです。樺の木が多かったフィンランドでは研究が進められ、キシリトールは虫歯予防効果を発揮するという事が研究者により発見されたそうです。フィンランドではブラッシングなどと同様にキシリトール入り商品が当たり前の携帯グッズと言えるのではないでしょうか。

キシリトールが虫歯を防ぐ3つの効果

キシリトールの効果

キシリトールが虫歯を防ぐのには、3つの大きな特徴があります。

1.酸を作らず、歯垢の中の酸を中和促進、ミュータンス菌の代謝阻害

虫歯の原因となるミュータンス菌が酸を作らないというお話の前に、一般的なむし歯の原理についてご説明しますね。むし歯はミュータンス菌というお口にいる雑菌が、食べかすの糖質に集まります。ミュータンス菌は糖質を分解し、歯垢(プラーク)を作り歯に付着させます。歯垢の中にいるミュータンス菌が酸を出し(専門的に脱灰と言う状態)、歯のエナメル質を溶かしていくのがむし歯の原理です。

つまり、キシリトールは酸を作らず、ミュータンス菌の代謝を阻害しますので、虫歯ができにくいお口の状態になります。

インビザラインを歯に装着する矯正は、飲食の際にはマウスピースを外しますので、食後にきちんと歯のケアをしなければ歯垢を歯に付けたままでインビザラインを再度つけることになります。そうすると通常の状態よりもむし歯になり易くなってしまいます。

それがキシリトール摂取により、ミュータンス菌が酸を作れないという事になりますので、虫歯になりません。<参照先:日本歯科医師会「キシリトールについて」>

2.お口の中の虫歯の原因菌を減らす

キシリトールは虫歯の原因となるミュータンス菌の発育を抑えて歯にプラークが着きにくくします。そのため食事の後にキシリトール入りのガムまたはタブレットを食べると、お口の中のミュータンス菌を減少させることが出来ます。

3.唾液の促進と再石灰化の作用

3つめの作用は、唾液が良く出ると、口腔内は虫歯を予防しやすい環境になります。食後の食べかすなどが唾液により流れ、歯に付着しにくいという事です。

また、初期虫歯の場合は、ミュータンス菌が作り出す酸により歯が溶けかけていた状態が、キシリトールにより再び固くなろうとするので、虫歯を防げるという事です。脱灰という虫歯になりかけの歯を元の健康な状態に戻そうとするのが再石灰化ですね。

市販品のキシリトールはどんな種類を咬めばいいの?

キシリトールガム

では、インビザラインの矯正を始めるので虫歯のリスクを減らしたい方のケースですと、どのようなキシリトールがおすすめなのでしょうか。キシリトールと言われて、一般的に思い浮かぶのは、キシリトールガムでしょうか。

咬む事で虫歯の抑制や、唾液分泌を促せるので大変メリットありますよね。ただ、アライナーやアタッチメント(歯科用のプラスチック素材で作製した歯の動きを促す補助装置)のある歯並びでガムを噛むのに躊躇するという方や、ガムが得意じゃないお子様など、意外といらっしゃるかもしれません。

キシリトールタブレットもおすすめ

先程申し上げたようなガムが苦手な方は、どうすればよいのでしょうか。そのような方には、キシリトールタブレットが有効だと考えます。お子様に人気のキャラクターしまじろうの袋を、店頭で見かけたことはありませんか。中心に空洞があり、小さな子供でも砕きやすく設計されたキシリトールタブレットです。

もちろん、大人向けの穴の開いていない特定保健用食品のタブレットなどもございます。「噛むと痛い」「抜歯直後で咬むのに不安がある」という方には、柔らかい溶けるようなタイプのタブレットもございますよ。

また、クリニックで販売している歯科専用のタブレットもございますので、そちらを使用されるのも一つの方法ですよね。

キシリトールを摂りすぎたらデメリットある?

ならば、摂取すればするほど、歯に良いかと言われると、それも違います。キシリトールはキシロースというものから合成される糖アルコールの一種です。糖アルコールとは、砂糖の代替品として使用している事が多いですね。

糖アルコールの一種であるキシリトールを過剰に摂取すると、体質によってはおなかが緩くなってしまったり、下痢を起こすことがあります。ただ、あくまでこれは、過剰摂取のケースで起きる事ですので、包装に記載されている目安量などをしっかり確認して摂取すれば、防げるものですよ。

まとめ

今回は、「インビザライン(マウスピース矯正)を使用するときに、キシリトールタブレットは有効か」という事についてご説明いたしました。インビザラインでむし歯が出来てしまったというトラブルにならないように、キシリトールを摂取していくのも良い方法です。アライナー内を清潔に保つべく、この際習慣にしてしまうのも、歯の寿命を保つためには有効ですね。

もちろん、摂取だけでは矯正中の虫歯は完全に防げません。必ず歯ブラシによる歯磨きや、アライナーの洗浄、清潔な保管を心がけてくださいね。