子供の矯正は早く始めた方が良いのですが、判断基準がいくつもあり、一概に何歳からということはいえません。
子供の矯正で大切なことは、歯並びを悪くするような癖がある場合はすぐに治療を始めなければならないということです。
舌の癖などがあると歯並びが悪くなる
一番よくあるのが、舌を突き出すくせがあるお子さんです。舌を突き出す癖があれば、必ず出っ歯になります。
出っ歯だけではなく、上の歯と下の歯が重ならない、開咬(オープンバイト)になりますので、そのような癖があれば、癖を治さないといけません。
つまり、何歳から始めるとかではなく、この癖がある時点で、矯正治療を始めないといけません。
嚥下(えんげ)不全があると歯並びが悪くなる
物をうまく飲み込めないのを嚥下不全といいます。物を飲み込む時に、舌の働きが悪いと、どうなるのでしょうか。
例えば、水を飲み込んだ場合、舌が水を喉の奥に運んで飲み込むのですが、舌が充分に働いていない場合は、頬の筋肉を使って水を喉の奥に送り込んで飲み込みます。
そうすると、頬の筋肉が発達します。舌が発達しないため歯が頬に押されて歯が重なってしまったり、出っ歯になってしまうこともあります。
このように、嚥下不全は出っ歯や歯のガタガタを引き起こします。
口呼吸のお子さんは歯並びが悪くなる
口呼吸のお子さんはすごく多いです。口呼吸の一つのサインに、お口ポカンがありますが、お口ポカンや口呼吸が、どれだけ体に悪いかという事は、以前説明しました。
歯並びについて言いますと、口で呼吸をしてると必ず舌の位置が下がってきます。舌の位置が下がれば、舌が機能しませんので、嚥下不全の方と同じような歯並びになります。
ほほの筋肉に舌が負けてしまい、ほほの筋肉が強すぎて、綺麗な歯並びに必要な上あごのアーチが狭くなって前に出たり、重なってしまったりというようなことが起こります。
全身の健康にも悪い影響を及ぼします。口呼吸は絶対に治しましょう。大人になれば、弊害があります。
顎をずらして咬むと歯並びが悪くなる
物を噛む時に、顎をずらして噛む人がいます。喋る時に、あごが前にきたりする人もいます。
これは治しておかないと、そのままあごがずれます。
歯並びが一見悪くなくても、あごをずらして噛むような癖がある場合は、必ず治しておかないといけないです。
まとめ
子供の矯正を始める時期は、歯並びを悪くする癖がある場合はすぐに始める必要があります。
癖を治さないと、歯並びはどんどん悪くなってしまうからです。くせはお母さんがじっくり見たら、分かります。
嚥下不全はお母さんが見てもなかなか分かりにくいので、概ね6歳頃に歯科医院へ行きましょう。ただ、普通の歯科医院へ行ってもわからないので、子供の矯正、小児矯正が得意な歯科医院へ行って、舌のくせや口呼吸などを診てもらう事が必要になります。