矯正って必要?過蓋咬合を治すべき?

矯正って必要?過蓋咬合を治すべき?

歯並びが悪い不正咬合の状態では、口腔内のみではなく身体全身に影響を及ぼすことがあります。その中でも、出っ歯や受け口、八重歯などは一般的に馴染みがあるかもしれませんが、過蓋咬合はあまり聞き覚えのない言葉ではないでしょうか。今日は矯正治療の必要性や過蓋咬合について、詳しくご説明します。

矯正治療は必要?

歯科医院で行われる矯正治療について、必要性があるかと感じられる方も多いでしょう。保険適用外のため費用は自費治療です。料金が高く期間も長くかかり、歯並びがきれいになる、メリットはそれのみではありません。

一般的に、正しい位置に歯が並んでいる方というのは少なく、軽度・中度・重度の程度の差はあれど、歯に関するお悩みやコンプレックスをお持ちの方は意外と多いです。コンプレックスの解消という精神面の健康などのメリット以外にも、噛み合わせによる下記のデメリットを改善することができます。

噛み合わせの悪さにより咀嚼機能の働きが悪く、栄養がきちんと摂取できない
きちんと咬まずに胃や腸に食べ物を飲み込んでいるため、消化不良を起こす
満腹中枢の働きが遅く、食べ過ぎで肥満になる

矯正治療が必要なお口とその治療法

不正咬合という専門的な言葉よりも、具体的なお口の状態がイメージがしやすいのではないでしょうか。

出っ歯(上顎前突)、受け口(反対咬合)、前歯が閉じられない(開咬)、歯のガタガタや八重歯(叢生)、噛み合わせが深い(過蓋咬合)などです。患者様一人一人によって程度や状態が異なり、クリニックによっても取り扱う矯正装置が異なります。

ワイヤーブラケット矯正
歯の表側にワイヤーを装着する治療法
ホワイトワイヤー矯正
歯の表側に歯の色に似た白いワイヤーを装着する治療法
裏側矯正
舌側矯正とも呼ばれ歯の裏側にワイヤーやブラケットを装着する治療法
インビザライン矯正
取り外し可能な透明のマウスピースを歯列にはめ正しい位置に動かす治療法

大人の不正咬合の場合、矯正歯科で紹介されるのがこれらの治療法です。

過蓋咬合とは

過蓋咬合とは噛み合わせが深い状態を指します。より分かりやすくお伝えすると「奥歯を咬んだら上の前歯が下の前歯を深く覆い過ぎ、下の前歯が殆ど見えない状態の咬み合わせ」のことです。

過蓋咬合は「上の歯が下の歯より多く被さっている」という見た目の問題があるだけではなく、周囲からの見た目に加えて、口内にトラブルが起きやすい状態です。

過蓋咬合の矯正方法は

裏側矯正インコグニト

混合歯列期と呼ばれる永久歯と乳歯が混ざっている歯列の際に治療を行うか、永久歯が全部生え揃った、もしくは成人した際に過蓋咬合に治療を行うかで、装置や治し方も大きく異なります。

子供であればマウスピースや床、リンガルアーチなどの矯正装置で下顎を前方に誘導するように骨格的な矯正を行い、あごの骨の成長を待ちます。大人であればケースによっては抜歯を行い、舌側矯正を行います。過蓋咬合以外に骨格が原因で起こっている不正咬合がある場合は、セットバック手術を行うという外科矯正もあります。

過蓋咬合を矯正しないとどのようなことが起きる?

過蓋咬合の患者様には、下記のようなお口のトラブルが起こりやすいです。

下顎が自由に動かないため顎関節症になりやすい

上顎、下顎がお口の中にあり、下顎は前方、後方、および左右に動くのが正しい状態です。ところが、過蓋咬合の患者様は、上の前歯が動きを邪魔するため、下顎を前方へ動かそうとしても動きません。

スムーズに顎を動かすことが難しくなり、顎関節に負担を生じます。その状態では、口を大きく開ける際に引っ掛かりを覚え、頬のあたりから変な音がするトラブルが起きます。早く対応できれば関節を正常に動かすようにトレーニングを行え、顎関節症を生じにくいように処置できます。ただし、長く放置すると顎関節症は悪化し、口が指2本分以上開かないなど日常生活に支障をきたします。

下の歯が上の前歯の歯茎や歯を噛み込みやすい

食事をすると、歯には傷がつきます。加齢のたびに食事回数は増加するため、前歯だけではなく、奥にある臼歯も摩耗します。削れてしまった奥歯を嚙み合わせると、下の歯がより上の前歯の歯肉を圧迫します。歯肉が傷つくため口内炎などの症状や他の細菌感染が起きやすいリスクを抱え、習慣で力を加え続けると、出っ歯の原因になります。

義歯や被せ物が外れやすい

過蓋咬合は上下の歯の噛み合わせが上手くいかない状態です。例えば過蓋咬合の方がむし歯になってしまった例でご案内します。

歯科医師が、かぶせ物(クラウン)や詰め物、義歯(入れ歯やブリッジ)などの補綴物による治療を行うとどうなるでしょうか。通常ではかからない力が歯にかかるため、被せ物や詰め物、義歯などの処置は外れやすくなります。再度虫歯にならないためにも、補綴物の再作製が必要となり、費用や通院の回数などが通常の歯並びの方より多くかかることになります。

まとめ

ご自分のお口に異常がないか、あごの骨がアンバランスでないか、気になる症状がある場合は、矯正の無料カウンセリングをお受けください。また、予防歯科や経過観察という点からも、定期検診などの通院をおすすめします。