セラミック矯正

セラミックが割れやすい人の特徴とは?長持ちさせるために知っておきたいポイント

セラミックが割れやすい人の特徴とは?

セラミック治療後、なぜ割れてしまう人がいるのか?

セラミックは見た目も自然で美しく、金属アレルギーの心配もない優れた素材です。しかし、「割れてしまった」という相談も少なくありません。ではなぜ、セラミックが割れてしまうことがあるのでしょうか?

実は、素材だけでなく噛み合わせや生活習慣、ケアの仕方など、さまざまな要因が関係しています。

割れてしまうとどうなる?再治療のリスクや費用負担

セラミック

セラミックが割れてしまうと、以下のような問題が起こる可能性があります。

  1. 被せ物や詰め物の再製作 → 一から作り直しになることも。
  2. 歯そのもののダメージ → 割れた際に歯にヒビや欠けが起こることもあります。
  3. 費用と時間のロス → 保険適用外の再治療になることが多く、経済的な負担も。

このように、割れたセラミックをそのままにしておくと、歯の健康だけでなく生活にも影響を及ぼしてしまうことがあります。

割れやすい人の特徴と生活習慣の見直し

セラミッククラウン

セラミックの被せ物や詰め物が割れてしまう背景には、患者さんご本人も気づいていない“習慣”や“身体的特徴”が関係していることが多くあります。

ここでは、よく見られる“割れやすい人”の具体的な特徴と、その見直しポイントについて深掘りしていきます。

特徴1:無意識の歯ぎしり・食いしばり癖がある

  • 夜間の睡眠中や、集中しているときに無意識に歯を強く噛みしめてしまう方は要注意です。
  • セラミックは強度がありますが、「瞬間的な強い力」や「繰り返し加わる力」には弱い傾向があります。

改善策:

  1. 歯科医院でマウスピース(ナイトガード)を作成してもらう。
  2. 起きているときも「上下の歯を離しておく意識」を持つトレーニングをする。

実は「日中に食いしばってる」って人、結構多いので注意しましょう。

特徴2:噛み合わせにズレがある(不正咬合)

  • 噛み合わせが乱れていると、特定の歯に力が集中し、そこにあるセラミックがダメージを受けやすくなります。
  • 特に「反対咬合」や「交叉咬合」などはリスクが高いです。

改善策:

  1. 咬合調整を行ってもらう。
  2. 矯正治療も視野に入れて、力のバランスを整える。

「見た目の歯並びは悪くないのに、咬合圧が偏ってる」パターンもあるので、歯科医師の評価が超大事!

特徴3:硬いものをよく噛む習慣がある

  • 氷をガリガリ、煎餅をバリバリ…そうした食習慣が日常になっている方は、セラミックにヒビが入りやすくなります。
  • 特に前歯で硬いものを噛む癖がある人は要注意!

改善策:

  1. 硬いものを食べるときは咀嚼の場所を変える、回数を減らす。
  2. 食べ物を割る・砕く動作を避け、舌で押すなど工夫する。

氷を噛む癖がある人は注意してね!

特徴4:日常のケアが不足している

  • 歯磨きが不十分だったり、健診に行っていなかったりすると、セラミックを支える歯自体が弱ってしまうことがあります。
  • その結果、セラミックがぐらつき、破損の原因に。

改善策:

  1. 歯磨きをていねいに行い、歯垢を残さない習慣を身につける。
  2. 少なくとも半年に1回は健診でチェックとクリーニングを受ける。

セラミックは「飾り」じゃなくて、「歯と一緒に生きていく相棒」なので、土台のケアが命!

特徴5:セラミックを長年そのまま使い続けている

  • セラミック自体は劣化しにくい素材ですが、接着剤の劣化や中の歯の虫歯進行が起きていることもあります。
  • 「見た目が変じゃないから大丈夫」と放置すると、割れや脱落につながることも。

改善策:

  1. 定期的に歯科でレントゲンや噛み合わせのチェックを受ける。
  2. 必要があれば再接着や再製作を検討する。

「メンテナンスなしのセラミック=ノーメンテ車のタイヤ」みたいなものです。

自分の“癖”や“噛み方”を知ることが第一歩!

上記のような特徴は、患者さん自身が気づきにくいことも多く、専門的な視点でのチェックがとても重要です。

ちょっとした生活習慣やケアの見直しで、セラミックの寿命はぐっと延びます。気になる点があれば、遠慮なくかかりつけの歯科医院に相談してみましょう。

セラミックを長持ちさせるためのポイント

では、セラミックの割れを防ぐためにはどんなことができるのでしょうか?

長く使うための5つの対策

ナイトガード(マウスピース)の使用
 夜間の歯ぎしり・食いしばり対策に効果的です。

ナイトガード

噛み合わせの定期チェック
 不正咬合がある場合は、早めに矯正などの対応を検討します。

硬い食べ物の頻度を減らす
 無理な力をかけない食生活も大切です。

正しい歯磨きと定期的な健診
 歯と歯茎の健康を保つことで、被せ物のトラブルも防げます。

歯磨き

セラミックのメンテナンスを受ける
 年に2~4回は歯科医院でのチェックを受けましょう。

これらを意識するだけで、セラミックの寿命を大幅に伸ばすことができます。

セラミックが割れない人の特徴とは?長持ちさせる人がやっていること

セラミックの被せ物や詰め物は、適切なケアと習慣を身につけている人ほど長く安定して使えます。

ここでは、実際に「割れずに何年も快適に使えている」患者さんたちに共通するポイントをご紹介します

特徴1:歯科医のアドバイスをよく守っている

  • マウスピースの装着や定期健診、食生活の見直しなど、治療後の指導をしっかり実践している人ほど、トラブルが少ない傾向があります。

「作って終わり」ではなく「使ってからがスタート」という意識が大事!

特徴2:歯ぎしり・食いしばりの対策をしている

  • ナイトガード(マウスピース)を装着したり、日中の食いしばりに気をつけたりと、咬合圧を管理する努力をしています。
  • 口元の筋肉の使い方を意識している人も多いです。

寝ている間の無意識な力って実はすごい強いんですよ!

特徴3:定期的な健診を欠かさない

  • 半年に1回〜1年に1回程度、専門的なチェックを欠かさず受けている人は、トラブルの早期発見&予防ができています。
  • 小さなヒビや咬合バランスのズレを早めに対処することで、大きな破損を防げます。

「メンテナンスが習慣になっている」って強い!

特徴4:歯磨きがていねいでプラークが少ない

  • 歯垢を残さないように丁寧な歯磨き習慣を持ち、歯ぐきや土台の歯の状態が良好に保たれています。
  • 電動歯ブラシやデンタルフロスを活用している人も◎

セラミックの“見た目”より“支え”が大事!ケアが命!

特徴5:噛み癖や食習慣に注意している

  • 硬いものを噛む習慣が少なく、前歯で無理に噛まないよう意識しています。
  • 「氷を噛まない」「食べ物を前歯で裂かない」など、セラミックをいたわる食べ方が身についています。

やさしく扱ってくれる人に、セラミックも応えてくれます(笑)

セラミックと「いい関係」を築ける人の共通点

セラミックが割れない人たちの特徴は、特別なことをしているわけではありません。日々の小さな習慣の積み重ねが、結果的にトラブルを防いでいるのです。

そして何より共通するのは…

「歯に意識を向けて、プロと一緒に守っていく」という姿勢!

あなたのセラミックも、ちょっとした心がけでずっとキレイに使い続けられますよ。

まとめ

まずは定期的な健診と専門医のチェックから

「セラミックは高いし、絶対に長く使いたい」そう思って選んだ方こそ、日常のケアと予防がとても大切です。

割れてから後悔する前に、自分に合ったメンテナンス方法を知ることが、歯の健康と美しさを守る第一歩になります。

ぜひ、信頼できる歯科医院での健診を習慣にしてくださいね。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。矯正歯科の認定多数。日本抗加齢医学会 認定医。

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