インコグニト(裏側矯正)で失敗しない為には?

インコグニトと呼ばれる裏側矯正(舌側矯正)を選択される方は「周囲の人から丸わかりの目立つ器具は装着したくない!でも、カウンセリングでドクターやスタッフに相談したら、マウスピースは不適応な症例と言われた」という方が多いです。

ワイヤー矯正の見た目が気になる方は、見えない矯正=裏側矯正を検討なさる方も多いと思います。では、裏側矯正とはどのようなものなのか、どうすれば失敗しないのかをご説明します。

裏側矯正ってどんな装置をつけるの?

裏側矯正は歯の裏側にブラケットとワイヤーの装置をつけます。歯科医院によっては、舌側矯正、リンガル矯正と呼ぶ場合があります。全顎矯正つまり全部の歯に装置をつける場合はフルリンガル、部分矯正する場合はハーフリンガルとも呼びます。

不正咬合(八重歯などの叢生、上下前突、開咬、ガミースマイル)など非常に多くの症例に適応します。歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着して、歯を動かす方法です。

一般的な治療の流れは、まず、カウンセリングご来院時に、お口を歯科医師が拝見し、必要な方はレントゲン撮影などの検査も行います。裏側矯正を行うと決断されましたら、患者さんの歯列を型どりします。歯の表側より裏側は、より凸凹があるため大変難しく、担当医の知識やトレーニング、経験がものをいう治療です。

このような過程が必要となるために、表側にワイヤーをつける場合よりも費用が高くなるケースが多いです。

当院で使用している裏側矯正「インコグニト」

裏側矯正インコグニト

裏側矯正は様々なメーカーの装置がありますが、当院ではincognitoを使用しています。インコグニト、インコグニートと呼ばれるものです。

インコグニトはドイツのDr. Dirk Wiechmannという歯科医が開発した治療システムです。患者さんの歯型をドイツに送り、セットアップ模型の作成を行い、3Dスキャンで精密に計測し、CAD/CAMというソフトウェアを用いて患者様の歯列にぴったりと合うカスタムメイドの装置(ブラケット、アーチワイヤー、トランスファートレー)を作成します。

ブラケットは非常に薄い金合金で作製されており、裏側矯正の懸念事項であった発音のトラブルが改善されています。また、カスタムメイドで作られて歯の裏面の繊細なカーブにぴったりとフィットし、他のリンガル矯正よりも歯を覆う部分が多いため、プラークが付着しにくく虫歯になりにくい設計になっています。

歯の裏側に装置をつけるため、唾液による自浄作用が活発になり、口腔内の菌が付着しづらくなるというメリットがあります。ただ、歯の裏側にワイヤーをつけますので、そこを舌で触ってしまい、舌先が口内炎になるデメリットは考えられます。正確にブラケットを装着できることにより、誤差がなく、治療期間をスムーズに遅延することなく行えます。

裏側矯正で失敗する原因とは?

裏側矯正で失敗するケースといえば、真っ先に思い浮かぶのはドクターの知識や技術不足という事でしょうか。インコグニトの場合は、その治療を採用する際、ドイツにあるTOP-Service fur Lingualtechnik GmbH社認定コースを受講し、必要な知識を習得しなければいけません。もちろん、それだけではなく、技術を理解していても、症例を多く経験していないと対応ができません。治療が終了した時に、綺麗な歯列に仕上がるかどうかに、歯科医師の手腕は大きく影響します。

「非抜歯で矯正可能です。歯を並べるために顎を拡大すればいいです」という安易な考えで治療を行うドクターは避けましょう。噛み合わせが悪くなりますし、歯列のガタガタは治ったが前歯が突出してしまったということもあり得ます。つまり、歯並び自体は悪くなくても、顎関節に悪影響を及ぼし、口元が出て不満だという結果になりかねないからです。

失敗しない為にはどうすれば?

では、失敗しない為にはどうすればいいのでしょうか。裏側矯正は表側の場合とは違い、格段に難しい治療法です。歯科医やクリニックの症例数が多いか情報収集をしたり、専門医、もしくは認定医がいるかなどを確認するのも一つの方法です。そして、無料相談を予約し来院して、その担当医やスタッフが信頼に値するか確認しましょう。

不安や違和感を抱いたままで歯列矯正を始めるのは大変危険です。そのためには、いくつかの歯科で初診カウンセリングを受けて複数の歯科医師の意見を聞くと良いと思います。ホームページでは見えない、実際の環境(医院の清潔さはもちろん、抜歯を推奨するかどうか等)がわかります。

まとめ

今回は「インコグニト(裏側矯正)で失敗しない為には?」という事についてご説明しました。裏側矯正はドクターの手腕により、大きく差が出る治療法です。また、自由診療の為、医療費控除対象ではありますが、決して安い料金では行えない治療です。保定装置終了まで、きちんと責任をもって診療してくれる歯医者さんで治療を行ってくださいね。