歯並びといびきの関係とは

歯並びといびきの関係とは

いびきを改善したいとお悩みの方、実は歯並びが関係しているかもしれないというのは、ご存知でしょうか。一見関係なさそうに見えても、不正咬合(出っ歯・受け口・八重歯・過蓋咬合・開咬・ガミースマイルなど)や、噛み合わせが影響していることがあります。今日は、「歯並びといびきの関係」について、ご紹介いたしますね。

いびきについて詳しく知りたい

いびきとは睡眠中に呼吸をする時に起こる雑音のことです。

人は睡眠下では筋肉が緩んで、喉の周辺の筋肉も緩み、重力の為に舌が後方に下がって気道が狭くなります。その狭くなった気道を空気が通る時に、喉の組織が空気で振動していびきが発生します。

いびきの原因とは

いびきの原因とは

気道が細い(先天的・肥満が主な問題)
口を開けたまま寝る(口呼吸)
顎が小さい
歯並びが悪い

いびきの危険性とは

いびきには2つの種類があります。一つ目は単純性いびきで、風邪やアレルギー性鼻炎で鼻が詰まっていることが原因の一時的ないびきです。
二つ目は睡眠時無呼吸を伴ういびきで、こちらは睡眠中に呼吸が停止する状態が何度も繰り返されるという深刻な症状です。

睡眠時無呼吸を伴ういびきについて

睡眠中にいつも大きな音でいびきをかいており、他人から指摘される程のいびきです。
睡眠中に呼吸が停止して無呼吸になる状態が何度も繰り返される病気を睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)といい、いつも大きないびきをかく人は高い確率でこの睡眠時無呼吸症候群の症状が出ています。

1時間に5回以上も呼吸が止まり、その度に脳が覚醒するために眠りが浅く、日中の活動に支障をきたします。

睡眠時無呼吸症候群の原因としては、肥満や扁桃腺肥大、アデノイド等があげられますが、日本人は痩せている方でも睡眠時無呼吸症候群の症状のある方がおられ、その場合は顎が小さいという骨格上の理由が関係しているといわれています。

歯並びといびきの関係は?

歯並びや顎がいびきにどう関係しているのか、ご説明いたします。顎が大きく綺麗な歯列の方と、顎が小さく不正咬合の歯列の方のケースで、比べてみましょう。それぞれ仰向けに寝た時に、どうなるのでしょうか。どちらの方も、寝ている時は起きている時よりも下あごが重力で後方に下がります。

顎が大きく綺麗な歯並びの方はいびきをかきにくい

広い歯列

正常な大きさの顎や、きれいな歯列の方のケースでは、下あごが重力で後方に下がっても舌は正常な位置にあります。舌は上あごの歯の裏側にあるので、気道を圧迫する事はありません。つまり、いびきはかきにくいと言えます。

顎が小さく不正咬合の歯並びの方はいびきをかきやすい

狭い歯列

顎の発達が不十分で、歯がガタガタ(叢生)している方のケースですは、舌の位置が綺麗な歯列の方よりも奥に引っ込んでいます。食べ物をしっかり咬まない生活を続けていると顎の骨の発育が不十分になり、下顎骨の周りの筋肉も発達しません。舌が正常な位置の方より、奥に位置しているので気道を圧迫してしまいます。

出っ歯(上顎前突)の方のケースでは下あごが小さいことが原因という事も多いです。

このように不正咬合のある方は舌が奥に引っ込む位置にあり、気道がふさがりやすく、いびきをかきやすいと言えます。

成人後のいびきのリスクを下げるための小児矯正

男の子

顎の発育が不十分で顎が小さい、出っ歯、口呼吸等の理由でいびきをかくお子さんは、
矯正治療を受けることでいびきが改善する可能性があります。

1.顎が小さいことが原因による歯並びの改善

顎が小さくて歯が並ぶスペースが充分でなく、歯が歯列から飛び出してガタガタになっているお子さんは、
お口の中で舌を置くスペースも狭いために、舌を顎の方へと引いた状態になりがちです。
眠っている間も舌を喉の奥へと引っ込めて気道をふさいでしまい、いびきが起こります。

その場合は顎を広げて大きくする治療をしてガタガタの歯並びを良くすることで、いびきも改善できる場合があります。

使用する矯正装置は、クワドヘリックスや急速拡大装置などの固定式のものと、床矯正装置、プレオルソ、T4K、インビザラインファーストなどの取り外し式のものがあります。

小児矯正用の装置

2.出っ歯の改善

下顎が小さくて後ろに下がっているために出っ歯になってしまうケースがあり、それが原因でいびきをかいているお子さんがおられます。

下顎を前方に出す治療をすることで、いびきも改善できる場合があります。

使用する矯正装置は、クワドヘリックスや急速拡大装置などの固定式のものと、床矯正装置、プレオルソ、T4K、インビザラインファーストなどの取り外し式のものがあります。

小児矯正用の装置

3.口呼吸の改善

口を閉じた時の正しい舌のポジションは、上顎に舌先をつけた位置です。口呼吸をしているお子さんの舌は、逆に下に落ちた感じで下顎にくっついています。

舌が上顎につかずに下顎に落ちている状態では、舌の力は抜けた状態で、だらっとしています。
就寝時には筋力の働いていない舌は重力によって後方に下がり、気道をふさいでいびきを引き起こします。

口呼吸を治すためには、プレオルソ、T4Kを装着して、舌や唇の筋力を鍛えるためにMFTと呼ばれるトレーニングを行います。

プレオルソとT4K

まとめ

いかがでしたか。今日は「歯並びといびきの関係」についてご紹介いたしました。睡眠は人間の健康において欠かせないものです。いびきにより睡眠が浅い場合、全身の健康に密接に関わります。顎を整えて、綺麗な歯並びにすることで、いびきが解消されるならば、快適な睡眠を摂ることができます。

「自分はどの症例に当てはまるかわからないけど、歯並び気になる」という方は、矯正歯科が診療科目としてあるクリニックへご来院してご相談ください。矯正治療は自由診療の為、歯科医院によって、取り扱いの装置や、費用もまちまちです。是非、ご自分に合った治療法や、担当医とスタッフがいるクリニックをお探しくださいね。【参照先:東京歯科大学「睡眠時無呼吸症候群に対する歯科の役割」】