よくある質問

矯正をするとほうれい線は変化する?

矯正をするとほうれい線に関係する?

大阪矯正歯科グループ 歯科医師 松本 正洋

矯正を行う際に、歯のみではなく口、ほうれい線などの顔の印象に影響を与えるのではないかと心配される方は多くおられます。今日は、歯科矯正をするとほうれい線は変化するのかについてご説明ます。

矯正をするとほうれい線は変化する?

ワイヤー矯正

歯列矯正を行うことでほうれい線が以前よりも濃くなることは、抜歯矯正においては僅かですが発生することがあります。

抜歯矯正でほうれい線が目立つようになる

抜歯の処置を必要とする矯正では、患者さんの頬の肉の付き具合によっては、ほうれい線が出てしまう場合があります。

抜歯矯正は、出っ歯や歯のデコボコを整えてきれいな歯並びにする為のスペースを作る目的で、上下左右の小臼歯を抜きます。歯を抜いて前歯を後退させる際に、突出していた口元の皮膚が余るため、ほうれい線に変化が生じることがあります。

ただ、多少ほうれい線が出てしまっても、不正咬合を治すことでバランスの良い口元へと変化しますし、矯正終了後に突然ほうれい線が目立ちすぎて困るという程の変化ではありません。

不正咬合の症状により異なる

ほうれい線に影響を与えそうな不正咬合は、出っ歯(上顎前突)です。出っ歯は上あごの前歯に角度がついて前方に突出している状態です。つまり、鼻の下のあたりの皮膚が前方に張った状態になっています。

矯正治療で前の歯を理想的な位置に戻すと、出ていた皮膚が少し余ります。それにより、ほうれい線が以前より濃いのでは?と感じる方がいらっしゃいます。とはいえ、出っ歯の治療を行うメリットは、噛み合わせをきちんと正しくすることで、特定の歯にかかる負担を減らし、歯の健康を保つことです。

ほうれい線とは?

ほうれい線とは、小鼻から口元まで広がっているハの字型の溝のような皺です。肌の弾力やキメがあるとあまり目立つことはありません。ほうれい線より内側にあり、口角から垂直に落ちているあごまでの深いシワは、マリオネットラインと呼びます。

加齢、紫外線、肌の老化、表情筋の衰え、口呼吸などにより、ほうれい線は頬の弛みとして表面に出やすく、年齢よりも老けて見える原因の一つと考えられています。美容皮膚科や美容外科などの医院でほうれい線を目立たなくさせるために行っているのは、ヒアルロン酸の注入や、レーザーや糸によるリフトアップの施術です。

矯正治療でほうれい線を目立ちにくくする方法

矯正終了後しばらく経ってから、ほうれい線が薄くなった人もおられます。ほうれい線が目立ちにくくなった理由としては、噛み合わせが改善して奥歯でしっかり噛めるようになった影響で表情筋が鍛えられたことが推察されます。

また、ほうれい線が目立ちにくくなるセルフケアもあります。お口を閉じたまま舌を左右に動かすとお口周りの筋肉が動くのが実感できると思います。そのエクササイズを毎日習慣づけていると、筋肉は鍛えられ、ほうれい線を目立ちにくくすることにつながります。

矯正とほうれい線の関係に関するQ&A

Q

矯正をするとほうれい線はどのように変化する可能性がありますか?

A

歯列矯正によってほうれい線はわずかに変化することがあります。特に抜歯矯正の場合、口元の皮膚が余ることから、ほうれい線が若干濃く見えることがありますが、一般的には大きな変化ではありません。

Q

ほうれい線に影響を与える不正咬合の一例は何ですか?

A

ほうれい線に影響を与える不正咬合の例としては出っ歯(上顎前突)があげられます。出っ歯は前方に突出した上あごの前歯を特徴とし、これにより口元の皮膚が前方に張り出すため、ほうれい線がわずかに目立つことがあります。

Q

矯正治療を受けることで、ほうれい線が目立ちにくくなる場合もありますか?

A

矯正治療を受けた後、ほうれい線が目立ちにくくなることがある理由の一つは、表情筋が鍛えられることです。また、歯列矯正によって口元に自信が持てるようになり、笑顔や顔全体の表情が豊かになることも影響します。セルフケアのエクササイズもほうれい線を目立ちにくくするのに役立ちます。

まとめ

歯のキャラクター

矯正治療は、健康的な噛み合わせになること・綺麗な歯並びにより見た目が良くなること・ご自身の歯を長く保つことが大きな目的と言えます。歯の重なりがあれば、歯ブラシで歯みがきを行う際も磨き残しが生じ、虫歯や歯周病というトラブルを引き起こしてしまうからです。お口や歯に関するお悩みがあれば歯科医院で、歯科医師やスタッフに遠慮なくご相談ください。お悩みの内容を踏まえて、患者さんの大切な歯を綺麗に保てるよう、おすすめの治療をご案内します。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。矯正歯科の認定多数。日本抗加齢医学会 認定医。

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