出っ歯の原因は様々ですが、そのうちのいくつかは子供時の癖で出っ歯になっているということがあります。また、遺伝や顎の発育の仕方によって出っ歯になってしまうこともあります。どのような場合に出っ歯になってしまうのかについてご説明します。
目次
出っ歯とは?
出っ歯は上の前歯が歯列から前に飛び出している状態のことをいい、上顎前突とも呼ばれます。
出っ歯の特徴としては、横から見た時に下の歯の先端が上の歯の裏側に当たっていない状態で、口が閉まりにくいために口呼吸になっている方もおられます。
また、上の歯が前に出ていなくても、下顎が発達していなくて引っ込んでいるために、相対的に前歯が出ているように見える方もおられます。
出っ歯になる原因は?
出っ歯になる原因はいくつかありますが主に6つの原因についてご説明します。
- 前歯が前に突き出している
- 上顎の過成長による
- 上の前歯が出ていて下顎が引っ込んでいる
- 親からの遺伝で出っ歯になる
- 指しゃぶりの癖がある
- 舌で前歯の裏側を押す癖がある
1.前歯が前に突き出している
前歯の角度が前方に突き出しているように傾いているために出っ歯になっているものです。歯列矯正で歯の角度を変えることで、出っ歯は改善します。
2.上顎の過成長による
上顎が下顎と比べて大きく成長しており、上顎の骨格から前に出ていて出っ歯になっているケースです。歯の向きを変えただけでは、口元の突出感がなくなりませんので、外科手術を行うことで口元を下げることが出来ます。
3.上の前歯が出ていて下顎が引っ込んでいる
日本人は下顎が十分に成長しておらず、上顎に比べて下顎が引っ込んでいるために、相対的に前歯が前に出て出っ歯に見えるタイプの方がおられます。
大人の方の場合は、下顎を前に移動させる外科手術を行うことで、上顎と下顎のバランスを取って、出っ歯に見えないようにします。
4.親からの遺伝で出っ歯になる
親が出っ歯の場合は、子供に遺伝することがあります。両親のどちらかが出っ歯の場合は、小児矯正で出っ歯を治すことをお勧めします。
小児矯正の場合は、成長を利用して矯正治療が行えるため、顎を縦横に拡大することが可能です。
5.指しゃぶりの癖がある
長時間指しゃぶりをする癖がある子供は、指を口で吸う力で上の前歯が前に押されて出っ歯になってしまうことがあります。3歳以降も長時間指しゃぶりをしている場合は、出っ歯になりやすいです。
指しゃぶりの癖による出っ歯の場合は、矯正治療で歯並びを治したとしても、出っ歯の原因である指しゃぶりの癖が治っていないため、また出っ歯になってしまう場合があります。
6.舌で前歯の裏側を押す癖がある
舌で前歯の裏を押し続ける癖がある場合も、指しゃぶりと同じように出っ歯になる可能性があります。癖を治さない限り、矯正治療で歯並びを治したとしても、また出っ歯になる場合があります。
舌の正しい位置はスポットと呼ばれ、前歯の歯茎のやや内側で、舌は歯に触れません。無意識の状態でも舌が正しい位置にあるように、訓練しましょう。
まとめ
子供の時の癖が原因で出っ歯になる方が一定数おられますので、どのような癖が出っ歯になってしまうのかについてご説明しました。また、癖以外の出っ歯の原因も様々あります。出っ歯に気づいたら、出来るだけ小児矯正での早めの治療をおすすめします。