主に前歯だけの歯並びを治す部分矯正には、治療に適したタイミングはあるのでしょうか?ライフイベントの節目での部分矯正のタイミングについてご説明します。
目次
部分矯正と全体矯正は何が違うの?
部分矯正では、2~8本程度の限定的な歯の矯正を行いますが、全体矯正では全ての歯を動かし、噛み合わせも整えることができます。
また、部分矯正では基本的に抜歯矯正は行いませんので、歯を大きく動かすことが出来ません。そのため、部分矯正で治療可能なのは、軽度のすきっ歯、出っ歯(上顎前突)やガタガタ(叢生)、受け口(反対咬合)等となります。
全体矯正では抜歯矯正を行うことが多く、出っ歯や受け口を大きく引っ込めたり、八重歯を治すことも可能です。
しかし、骨格性の出っ歯や受け口の場合は、歯を動かす治療だけでは口元の突出感を失くすことができませんので、外科矯正の適用となります。
部分矯正のメリットとデメリットは?
部分矯正にはメリットとデメリットがありますので、両方を考慮してから治療を受けましょう。
部分矯正のメリット
- 主に前歯の気になる部分だけを治療できる
- 全体矯正と比べると治療期間が短い
- 全体矯正と比べると治療費を抑えられる
- 動かす歯が少なく大きく動かさないので痛みが少ない
部分矯正のデメリット
- 咬み合わせを治すことが出来ない
- 重度の不正咬合にはには対応できない
- 歯と歯の間を削ってスペースを作る場合が多い
- 歯を大きく動かせないので全体矯正と比べて仕上がりが劣る場合がある
部分矯正をするタイミングは?
様々なライフイベントのタイミングで部分矯正を受ける方が多いので、ご説明します。
高校2年~3年生
高校卒業後の進路が決まり、大学デビュー等の新しい環境での生活に向けての準備として歯並びを治療する人もいます。
20歳前後
成人式で写真を撮るにあたって歯並びをきれいにしたい人や、海外留学に行く前に歯並びを治療したいという人もいます。大人の矯正治療は20代の人が最も多いです。
大学3年~4年生
就職活動に向けて、履歴書や面接での印象を良くしたいという人や、就職が決まって社会人になる前に歯並びを治したいという人もいます。
社会人2年~3年目
仕事が少し落ち着き、美容や健康にある程度自由にお金を使えるようになったタイミングで歯列矯正を検討することがあります。
結婚が決まった時
女性に多いのが、結婚式への準備の一つとして部分矯正をするケースです。全体矯正では2~3年もかかりますが、部分矯正なら結婚式に間に合います。
出産した後
出産後、職場復帰までの家にいる間に歯並びをきれいに整えたいというニーズがあります。
子供の幼稚園受験、小学校受験
両親の面談のある幼稚園受験や小学校受験に向けて、少しでも印象を良くしたいと歯並びを整えるお母さんもいます。
30代半ば~40代
アンチエイジングや美容への関心が高まる時期で、歯並びが気になっていたけれど今まで治療するタイミングがなかった人が、矯正治療を始められます。
50代~60代
歯並びが長年気になっていたので、部分矯正ならやってみたいという人や、子供の矯正治療に合わせて自分も矯正をする人もいます。
全ての年代に共通して、一度矯正治療を受けたけれど、何年かたって歯並びが後戻りしたので、再治療したいというニーズがあります。後戻りの治療は全体矯正ではなく、部分矯正で可能な場合が多いです。
まとめ
部分矯正は、気になる部分(主に前歯)の歯並びを整えます。全体矯正と比べて短期間で治療が終えられることと、全体矯正よりも費用が抑えられることから、ライフイベントの様々なシーンでのニーズがあります。
部分矯正は軽度の不正咬合にしか適用出来ませんので、まず部分矯正が可能かどうか、歯科医院の矯正相談をお受け下さい。