インビザラインの特徴の一つに「痛みが少ない」というものがあります。マウスピース矯正は「目立たない」ことがクローズアップされがちですが、ワイヤー矯正と比べて痛みが少ないことも、大きなメリットとなっています。
インビザラインでの矯正が痛くない理由
インビザラインに代表されるマウスピース矯正は他の装置と比べて痛みが少ないといわれます。その理由をご説明します。
インビザラインでの矯正が痛くない理由は「強い力で一度に歯を動かさず、緩い力で少しずつ動かしていく」というマウスピース矯正の特徴によるものです。
インビザラインのアライナー(マウスピース)1枚あたりの歯の移動量は歯根膜の厚さと同じ0.2~0.25mmと決められています。
歯根膜とは歯と骨の間にある薄い組織で、歯が噛む力を柔らかく受け止めるクッションの役割をしています。矯正治療では歯根膜に力を加えることで歯を動かしていきますが、強い力をかけて歯を動かそうとすると、痛みを伴います。インビザラインは歯根膜に負担をかけないように設計されていますので、歯が動く時の痛みがかなり少なくなります。
アライナーは1~2週間で交換しますので、0.2~0.25mmを1~2週間で動かすことになり、かなりゆっくりと歯を動かすことがおわかりになると思います。
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口の中が傷つくことがない
インビザラインはスマートトラックと呼ばれる弾力性のある透明のプラスチック素材で作製されます。
ワイヤー矯正ではブラケットやワイヤーを使いますので、粘膜に装置が当たったり刺さったりして口内炎になることがあります。しかしマウスピース型の装置であるインビザラインは口の中を傷つけることはありません。
マウスピースの縁は念入りに研磨して滑らかにしてありますが、万が一バリが残っていて歯茎に当たって擦れる感じがするときは、紙やすりなどで滑らかに削りましょう。
※マウスピースを外して食事をする際に、歯の表面についているレジンのアタッチメントが頬の粘膜に当たって痛むということが起こる場合もあります。
インビザラインに似たマウスピース矯正はどう?
インビザラインはマウスピース矯正の中では最も患者数が多く、全世界で800万人以上の患者さんの治療に使用されています。インビザラインに類似したマウスピース型装置の後発商品もたくさんあり、見た目が透明なマウスピースであり、形も良く似ているために同じ効果があるものだと誤解されています。
しかし、インビザラインでは高度なアルゴリズムによるクリンチェックで歯の移動の進め方や歯への力のかけ方をAIが作成し、担当医がその後独自の修正を加えていって、最初に全てのアライナーを作製する方式であるのに対し、類似のマウスピース型装置では、少し歯を動かした状態のマウスピースを制作し、何度も歯型を取ってマウスピースを作製する作業を繰り返さなければなりません。
また、インビザライン以外のマウスピース矯正は軽度な不正咬合しか治すことが出来ませんので、抜歯矯正にも一部対応可能なインビザラインにはメリットがあるといえます。
マウスピース製作の工程や治療システムに大きな違いがあり、難症例への対処も、類似のマウスピース型の装置では殆ど行うことが出来ません。マウスピース矯正を選択される際には、ご自分の歯をどの程度動かさなければならないかをある程度理解した上で、歯を動かしていくのに最適な装置を決めるようにしましょう。
https://www.osaka-kyousei.com/column/5488.html
インビザライン矯正で痛みが少ない理由に関するQ&A
インビザラインの矯正が他の方法よりも痛みが少ない理由は何ですか?
インビザラインの矯正が他の方法よりも痛みが少ない理由は、歯をどのように移動させるのかに関する独自のアプローチによります。インビザラインは歯をゆっくりと少しずつ移動させ、歯根膜に過度な圧力をかけないためです。
アライナー1枚あたりの歯の移動量について教えてください。
インビザラインのアライナーは1枚あたり、歯の移動量が歯根膜の厚さと同じ0.2~0.25mmに制限されています。これにより、歯を優しくかつ効果的に移動させることができます。
インビザラインと類似の製品との主な違いについて教えてください。
インビザラインと類似のマウスピース矯正製品は見た目が似ていますが、主な違いは製作プロセスと治療のアプローチにあります。インビザラインは高度なアルゴリズムとAIによる歯の移動の計画を使用し、担当医が調整を行う一方、他の製品は少し歯を動かした状態のマウスピースを何度も制作する必要があります。
まとめ
インビザラインで治療中の痛みが少ない理由は、歯をゆるい力で小さく動かしていくというマウスピース矯正ならではの特徴によるものであることがわかりました。痛みを殆ど気にすることなく治療を進めていけるのは、マウスピース型矯正装置インビザラインの大きなメリットです。