矯正中のフロスが痛いのはどうすればいい?

矯正中のフロスが痛いのはどうすればいい?

ワイヤーやブラケットなどを装着する歯列矯正では、食事を終えた後の歯磨きは行いにくいです。歯ブラシのみではなく、歯間や歯周ポケットの食べかすを出すデンタルフロスや歯間ブラシなどの補助装置は、慣れるまで時間がかかります。今日は「矯正中のフロスを入れたら痛くなるどどうしたらいい?」というお悩みを解決する方法や対策をご紹介します。

矯正を開始するまでの流れと矯正中の痛みについて

噛み合わせの悩み

矯正中の痛みをご説明する前に、まず、矯正を始めるまでの一般的な流れをご案内します。

矯正治療を開始するまでの流れ

歯科医院で矯正治療を受診するまで、通常、下記のような流れとなります。

不正咬合の種類は、出っ歯(上顎前突)・受け口(反対咬合)・口が閉じられない(開咬)・八重歯や歯のガタガタ(叢生)・噛み合わせが深い(過蓋咬合)など様々で、程度の違いがあります。歯科医師やスタッフがカウンセリングの際に患者様のお悩みをきちんと伺い、お口の状態を診断します。

治療計画(ワイヤー矯正、マウスピース矯正のいずれに適してメリット・デメリットがあるのか)や、期間、費用などの提示を受け、患者様が綺麗な歯並びを目指そうと決意されれば、いよいよ歯科矯正の診療を開始します。

矯正治療中の痛みについて

矯正中の痛みは、矯正を始める際の心配事の一つと言えます。痛いと感じるかどうかはそれぞれ個人差があります。ワイヤーの装着をして間もない時、歯が動いて正しい位置に歯が並ぶよう隙間を作っている時、頬の内側など口内にワイヤーの先が当たった時など痛みはケースバイケースです。矯正開始直後に食事をされて、上下の前歯で食べ物を小さく噛む、そして奥歯でさらに細かくすりつぶす際に痛みを感じやすい方が多いです。

矯正中のフロスはタイプが違う?

矯正治療の際に使用するフロスと、通常の歯みがきの際に使用するフロスは違う場合があります。使用するたびにフロスを切るタイプですと、特に変わりはありませんが、柄付きのタイプの場合は矯正用と普段用と形状が異なります。

プラティパス・カモノハシ型矯正用フロッサーという製品を一例にご紹介します。

矯正用ワイヤーと歯頚部(歯茎から見えている部分と歯茎に埋まっている部分の境目を指します)の間についている歯垢や汚れを落とせます。フロスのついている端と端が同じ厚みではなく、片方が薄い設計になっています。特徴的な形をしているため、ワイヤーに当たらないように設計されています。

ワイヤーの下を潜らせてフロッシングを行うことが可能です。反対側についているフロスピックでブラケットの周辺のプラークを取り除くこともできます。

通常のフロスでも歯間汚れを除去できる?

先程は矯正用のフロスの話をいたしましたが、ワイヤー矯正中に、矯正用ではないデンタルフロスが使えないというわけではありません。柄付きのホルダータイプではなく、糸巻きタイプでワックス有りのデンタルフロスならば、矯正中の歯間にも使用できます。最初は時間がかかるかしれませんが、慣れてしまえば簡単に通せます。

上顎
ワイヤーの上(歯茎側)から下へ糸を通し、歯と歯の間を清掃します。
下顎
ワイヤーの下(歯茎側)から上へ糸を通し、歯と歯の間を清掃します。

表側からの普通矯正より裏側矯正(舌側矯正)の方は、早く慣れやすい傾向にあります。なぜなら裏側矯正の場合、ブラケットと呼ばれるワイヤーを通す装置が、歯の先(歯冠)ではなく、歯茎に近い位置で歯に装着しているためです。

上顎も下顎も歯茎側から通すと覚えましょう。

矯正中のフロスが痛いのはどうすればいい?

矯正の装置をつけていると、通常、フロスを歯と歯の間に通すことが難しいです。食事をするための咬む行為ですら痛い場合、歯みがきの時間のフロス使用時に痛みを感じることは想像できます。細菌感染によるむし歯・プラークや歯石による歯周病などは、オーラルケア不足により起こりやすいリスクです。リスク回避のために歯みがきをしっかりしたいけれど、痛みがつらい場合は無理をしないでください。

フロスの糸を歯間や歯肉に通すことが難しい場合、下記のオーラルケアグッズを使用するのもおすすめです。但し、あくまでも一時的な処置になりますので、歯の痛みが気にならなくなれば、フロスを通すようにしましょう。お口のケアとしてはフロスがより安心でき、痛む原因となるトラブルを未然に防ぐことができます。

ジェットウォッシャー
ジェット水流を歯間に当てることで、歯の表面や歯間の汚れを除去する電化製品です。初めのうちは慣れずに痛みを感じるかもしれませんが、日常的に使い続けると慣れてきます。

デンタルウォッシュ
マウスウォッシュによりぶくぶくうがいを行うと、口内を衛生的に保つことが可能です。デンタルウォッシュの薬用成分が口腔内に浸透することにより、唾液分泌が減る睡眠時などに有効的です。

まとめ

ほうれい線

矯正用のフロスを通すことができない程の痛みが長期的に続く状況でしたら、ドクターやスタッフへご相談ください。口内炎になれば、ワイヤーに保護する素材を接着させる対処法を行いますし、少し矯正の力がかかり過ぎて歯が動く場合は、ワイヤーの調整を行い弱める対応を行います。ワイヤー交換の際には、クリーニングを受けましょう。定期的に歯医者で大切な歯や歯肉、粘膜の健康を保つことが、虫歯や抜歯、炎症などのトラブルの予防にもつながります。