部分矯正

後戻りの再矯正は部分矯正で出来る?

後戻りの再矯正は部分矯正で出来る?

大阪矯正歯科グループ 歯科医師 松本 正洋

矯正治療をして歯列がきれいに整った状態になっても、僅かずつ歯並びが元に戻っていくのを、後戻りと呼びます。軽度の後戻りは部分矯正で十分に再矯正治療が可能です。後戻りと部分矯正についてご説明します。

矯正治療後の後戻りのを部分矯正で再治療

後戻り

矯正治療は健康保険が効かないため高額ですし、矯正装置を2年程度歯に付ける必要があります。そしてやっときれいな歯列になったというのに、後戻りを起こして元の歯並びに少しずつ戻っていくことがあります。

その場合は、歯列が戻って再び出っ歯やガタガタになる前に、再治療をしなければなりません。再治療の場合は部分矯正で可能な場合が殆どで、部分矯正は前歯2~8本の歯並びを治します。

https://www.osaka-kyousei.com/nayami/atomodori.html

歯列の後戻りはどうして起こるの?

矯正治療をすれば、一生きれいな歯並びでいられると思われるかもしれませんが、せっかく歯並びをきれいにしても、少しずつ歯が動いてまた歯並びが悪くなってしまうのが後戻りです。

後戻りを防ぐためには、リテーナーと呼ばれる矯正装置を歯に装着しますが、リテーナーをしっかり使っていても、後戻りが起こってしまう時があります。

歯は隣の歯と押し合うことできれいに並んでいます。また、頬や舌などの口腔内の筋肉によっても押されて、正しい位置を保っています。

歯列の後戻りはどういう時に起こる?

インビザライン アライナーの洗い方

矯正治療で歯を動かした場合、その後何もしないと歯には元々の位置に戻ろうとする力が働きます。

矯正治療が終わって装置を外した際に、歯は一番後戻りしやすいタイミングとなります。マウスピース矯正の場合は、毎日食事や歯磨きでマウスピースを外した時、アライナーを洗うために外した時などに、僅かに後戻りが起こります。

歯列の後戻りが起こるわけ

歯の周囲には歯周靭帯という線維質の歯周組織があり、矯正治療で歯を動かす際には、歯に力をかけて歯周靭帯を伸ばしたり縮めたりしながら歯を動かしていきます。

歯周靭帯には弾力がありますので、歯を一度きれいに並べたとしても、その後元の一に戻ろうとする力が働いてしまい、後戻りが起こります。

しかし、最初の矯正前の不正咬合の状態と比べると、後戻りはほんの僅かですので、部分矯正で再矯正治療が出来る場合が殆どです。

https://webstor.srmist.edu.in/web_assets/srm_mainsite/files/files/RETENTION.pdf

歯列の後戻りを防ぐためには?

リテーナー

一度矯正治療をしたからといって、後戻りしないという保証はありません。そのため、治療が終了すると、患者さんにはリテーナーと呼ばれる後戻り防止のための装置を付けて頂きます。

リテーナーは透明なマウスピースのものや、ワイヤーと樹脂で出来た取り外し式のもの、そして歯に直接レジンでワイヤーを貼り付けるタイプのものがあります。

リテーナーをつけ忘れると後戻りする確率が上がりますので、歯科医師の指導通りにきちんとつけましょう。リテーナーをつけていても歯列が後戻りを起こすことはありますが、大きく後戻りすることはありませんので、治療することになった場合も部分矯正で可能です。

部分矯正は費用や治療期間が抑えられますので、気軽に治療を受けることが出来ます。

https://www.jpao.jp/10orthodontic-dentistry/1015consultation/retention

https://www.osaka-kyousei.com/column/5852.html

後戻りの再矯正は部分矯正で出来るのかに関するQ&A

Q

後戻りの再矯正は部分矯正で行えるのでしょうか?

A

はい、後戻りの再矯正はほとんどの場合、部分矯正で行うことができます。部分矯正は主に前歯2~8本の歯並びを対象としています。

Q

歯列の後戻りはなぜ起こるのですか?

A

歯列の後戻りは、歯周靭帯という組織が元の位置に戻ろうとする力によって引き起こされます。この組織は弾力があるため、歯を一度並べた後でも、少しずつ元の位置に戻ろうとします。

Q

歯列の後戻りはどのようなタイミングで起こることが多いですか?

A

歯列の後戻りは、矯正治療が終了して装置を外した際が最も起こりやすいタイミングです。また、マウスピース矯正の場合、食事や歯磨きでマウスピースを外す際やアライナーを洗う際にも僅かな後戻りが生じることがあります。

まとめ

歯のキャラクター

一度矯正治療を受けて歯並びがきれいになったとしても、その後に後戻りを起こしたときは、再矯正を行います。後戻りの理由は様々ですが、リテーナーをつけるのを忘れると後戻りしやすいため、注意が必要です。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。矯正歯科の認定多数。日本抗加齢医学会 認定医。

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