歯科矯正全般

保定装置(リテーナー)を途中でやめるとどうなるの?

保定装置(リテーナー)を途中でやめるとどうなるの?

矯正治療後は保定装置をつけなければなりませんが、それを途中でやめてしまう患者さんがおられます。リテーナーをつける目的や、途中でやめた場合についてご説明します。

リテーナーをつけるのをやめてしまうとどうなるの?

歯の模型

保定装置をつけるのが面倒になって、ついやめてしまう方がいらっしゃいます。その場合、せっかく矯正治療で整えた歯並びやかみ合わせが後戻りするリスクが高くなります。

リテーナーは歯を動かさないようにするための装置なので、リテーナーを歯科医師の指導通りにつけていないと、もとの悪いかみ合わせに戻ってしまう可能性があります。

特に矯正器具を外した直後にやめてしまうと、後戻りの可能性は高くなります。ある程度の期間装着してやめた場合は、後戻りしにくいこともあるかもしれませんが自己判断は避けましょう。

リテーナーをつけなかったために歯並びが元に戻ったり、ガタガタしてきた場合は、矯正の再治療が必要になり、再び治療費と期間がかかることになってしまいますので、必ずリテーナーの装着時間と期間を守るようにしましょう。

https://www.osaka-kyousei.com/column/2877.html

保定装置(リテーナー)とは?

矯正治療が終わると、矯正装置を外して今度はリテーナーという保定装置を装着します。矯正装置は歯を動かすための装置ですが、リテーナーは逆に歯が動かないようにするための装置です。

リテーナーはワイヤー矯正やマウスピース矯正など、今まで装着していた矯正装置の種類に関わらず、矯正治療後は必ず必要になります。それは、矯正装置を外した瞬間から、歯は元の位置に戻ろうとするからです。

矯正治療をして歯の移動が終わった直後は、歯の周囲の歯槽骨や歯肉がまだ歯となじんでない可能性があり、歯が不安定な状態です。そのため、リテーナーをつけることで新しい歯の位置と歯槽骨・歯肉をなじませて、歯が骨の中で動かないようにしっかり固定されます。

https://www.osaka-kyousei.com/column/5852.html

リテーナーには種類があるの?

リテーナーには様々な形状のものがありますが、大きく分けると固定式と可撤式(取り外し式)の2種類があります。

固定式リテーナー(フィックスタイプ)

固定式リテーナー

固定式のリテーナーは歯の裏側にワイヤーをレジンで貼り付けるもので、下の前歯によく使われます。ワイヤー矯正装置ほどではありませんが、リテーナーをつけている部分には汚れがたまりやすくなりますので、毎日のセルフケアを丁寧に行い、虫歯や歯周病から歯を守りましょう。

可撤式リテーナー(ホーレータイプ・取り外し式)

リテーナー

取り外しができるタイプの可撤式リテーナーはベッグタイプ・ホーレータイプとも呼ばれ、食事や歯磨きの時に取り外すことが出来、洗って清潔を保つことも出来ます。

可撤式リテーナーの形には、ワイヤーを使ったものとマウスピース型のものがあります。

リテーナーの装着時間・装着期間は?

時計、時間

リテーナーは通常、矯正装置をつけていた期間と同じくらいの装着期間が必要とされています。

マウスピース型のリテーナーの場合は付け始めた直後は1日中装着し、歯科医師の指示のもとに、少しずつ装着時間を短くしていきます。この期間の通院は、3ヶ月から6ヶ月に1回くらいのペースとなります。

保定装置(リテーナー)を途中でやめたケースに関するQ&A

Q

リテーナーをつけるのをやめてしまうとどうなるの?

A

リテーナーをつけるのをやめると、歯並びやかみ合わせが後戻りしやすくなります。リテーナーは歯を安定させ、矯正治療の成果を維持するために必要です。

Q

リテーナーを正しく装着しない場合、どのような問題が生じる可能性がありますか?

A

リテーナーを正しく装着しないと、歯が元のかみ合わせに戻る可能性が高まります。特に、矯正器具を外した直後にやめると後戻りしやすくなります。

Q

リテーナーの装着を怠ることによってどのような問題が生じる可能性がありますか?

A

リテーナーの装着を怠ると、歯並びが元に戻ったり、かみ合わせが不安定になる可能性があります。その結果、再治療が必要になり、治療費と期間がかかることがあります。

まとめ

歯のキャラクター

矯正治療後の美しい歯並びをキープするためには、リテーナーをつけることが絶対に必要です。リテーナーを毎日しっかりつけていただくことで、歯列の後戻りを防ぐことが出来ます。

リテーナーは毎日お口の中につけるものなので、一定期間がすぎたら交換して新しいリテーナーを装着するのが良いかと思います。万が一リテーナーが合わなくなってきた場合は、歯が動いてきている可能性がありますので、すぐに矯正歯科を受診しましょう。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。矯正歯科の認定多数。日本抗加齢医学会 認定医。

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