裏側矯正は咀嚼しにくい? 噛みやすい食べ物とは?

裏側矯正は咀嚼しにくい? 噛みやすい食べ物とは?

大阪矯正歯科グループ 歯科医師 松本 正洋

裏側矯正は歯の裏側に装置を付けますので、食べ物が装置に絡むと取るのに手間がかかります。なるべく装置に影響を及ぼさないためには、どのような食べ物に気をつければよいのかについてご説明します。

目次

裏側矯正は咀嚼しにくい?

食事中

裏側矯正は歯の裏側にブラケットとワイヤーを付けます。そのため、装置を付けた状態で噛むと、上の歯の裏の装置が下の歯に当たってしまい、噛みにくくなる場合があります。

舌が矯正装置に当たったり、お口の粘膜に矯正装置が当たったりして、傷が出来て口内炎になる方もおられます。そうなると食べ物がしみたり、噛む度に気になったりします。

装置が当たって痛い場合や、どうしても噛みにくい場合は、早めに歯科医院にご相談下さい。

裏側矯正で食べにくい食べ物・気をつける食べ物

裏側矯正の装置が外れたり壊れたり、装置に絡まりやすい食べ物はどのようなものでしょうか。

1.装置が外れる、壊れる

餅

歯にくっつきやすいお餅やキャラメルなどは装置にもくっつき、噛んでいる間に装置が外れてしまうことがあります。

他には、硬い食べ物も力を入れて噛まねばなりませんので、装置が外れたり壊れたりすることがあります。硬い食べ物の例としては、ピーナッツなどのナッツ類や、バゲット、おせんべい、するめ、りんご、ステーキなどです。これらの食品は避けていただくか、小さく切ったり調理を工夫したりしてお召し上がりください。

2.装置にからまる

水菜

繊維質の多い野菜等は、装置に絡まってしまい、取るのに苦労します。水菜、ニラ、ネギなどの野菜や、野菜以外にもえのきや糸こんにゃく、麺類は絡まりやすいため、細かく切って召し上がるか、矯正装置がついている間は避けていただいた方が良いでしょう。

また、矯正治療中は歯が動いていますので、歯と歯の間に隙間が空いて、食べ物が挟まりやすくなります。上記の絡まりやすいもの以外に、肉やお刺身も装置に絡まったり歯の間に挟まりやすいのでご注意ください。

矯正治療中で痛みが強かったり、うまく噛めない時におすすめの食べ物

裏側矯正では、1~2ヶ月に一度の来院時に、ワイヤーを付け替えます。ワイヤーの交換をすると1~3日程度痛みを感じることがありますので、その際には出来るだけ柔らかい食事を選びましょう。

やわらかい食べ物

おかゆ

噛むと痛みがあるときには、柔らかい食べ物がおすすめです。

具体的には、雑炊やおかゆ、柔らかめに煮たうどん、豆腐、卵料理、ひき肉を使った肉料理、野菜を柔らかく煮込んだスープなど。

食事がかなり辛い時に一時的に食べる物としては、スムージーやヨーグルトやプリン、ゼリーなどがあります。

調理の仕方を工夫しよう

料理矯正治療中は、あまり強く噛まずに食べられるように柔らかく煮込んだ料理がおすすめです。

しかし、柔らかい食べ物ばかりでは歯ごたえがないために飽きてしまいます。更に、消化のためにはしっかりと噛んで唾液を出すことも大切です。

装置に慣れて痛みが引いて来たら、少しずつ普段の食事に近いものも混ぜて、様々な歯ごたえのものを食べてみましょう。

ただし、あまり硬い食べ物は、噛んだ時に装置が外れたり壊れたりする場合がありますので、硬すぎる食べ物は避けましょう。

まとめ

食事のイメージ

裏側矯正の装置を歯に付けてすぐや、ワイヤーを付け替えたりする調整した後は、痛みや違和感が出やすく咀嚼しにくくなります。そのため、硬い食べ物はさけて柔らかめの食べ物を召し上がってください。次第に装置に慣れてきて痛みも減ってきますので、そうなったら少しずつ普段の食事に近づけていきましょう。