10万円でできる部分矯正ってどう思いますか?

10万円でできる部分矯正ってどう思いますか?

「部分矯正を10万円で開始できる!理想通りの歯にしましょう!」とお勧めする案内広告を見かけることがあります。不正咬合で歯列にお悩みの方には魅力的な費用ですよね。

そもそも矯正は料金はもちろん、最短数ヶ月単位ですがお時間もかかります。「部分矯正は10万円でできるんだ。短期間で終わるのはメリットだし、簡単に歯の状態が良くなるならこの機会に一度やってみたいな」と興味を持たれる方も多いのではないでしょうか。

部分矯正って全員が当てはまる?

歯科医院によっては10万円という低価格で可能と言われる部分矯正ですが、通常全員のピンポイントのニーズにお応えできる方法ではありません。では、部分矯正とはどのような方が対象になるのでしょうか。

当院で部分矯正の対象となるのは、歯の少しの重なり(叢生)や、すきっ歯(空隙歯列)、部分的な出っ歯(前突)等の軽度な不正咬合です。

反面、治療が難しい方の大きな特徴としては、重度の歯周病が原因で根管治療が必要な方、また親知らずやその他の抜歯が必要な方、八重歯や受け口の方、入れ歯やインプラントが口腔内にあるという方です。セラミックなどの被せものを使用されている場合は、担当医にご相談くださいね。

「自分の歯で2本気になるところがあります。部分的に治療を行いたい」というご自身が抱えてる歯の不安点、高齢だけどやってみたい等のご相談を頂くことは実際にとても多いです。

確かに全体的な矯正は、費用や装置を付ける装着期間も異なるため、終了までの期間を短縮する器械や、歯が動きやすい表側のワイヤー矯正を使っても、年単位で長くかかります。一方、部分矯正は気軽に始められて、全体矯正よりも短い期間で終了できます。

ただ、「前歯の歯並びだけ治してくれませんか」と文面や電話でいただきましても、残念ながら部分矯正で改善可能かどうかを判断できません。と申しますのは、歯科医はお口の中や顎の状態を個別にしっかり拝見して、ご希望の歯を動かす隙間があるかどうか、お口の全体を診て診断しなければならないからです。

来院して初診のカウンセリングをさせていただくと、ご本人は口元や前歯のみが気になっていても、奥歯のかみ合わせが悪く、歯科医としては全体的に動かしましょうという治し方(全体矯正)をおすすめし、そのわけをご説明をすることも多いです。
つまり、ドクターの判断により、ご希望に応じられず部分矯正が不可能な方は意外といらっしゃいます。

大事なのは部分矯正は全ての方が対象ではなく、一度お口を診療できない限りは、可能かどうかわからないという点です。

10万円で本当に部分矯正できるのか?

お金のイメージ

歯科矯正といえば前述のとおり、料金が高いイメージがあります。
いくら部分的な治療とはいえ、10万円で部分矯正って現実的に可能で実施できるのか、デメリットはないのかという、いくつかの疑問が浮かびます。

結論から申し上げれば、あまりに安い価格の治療は利用する際の条件が厳しかったり、説明と異なる事が多いです。

一番多く考えられるのは、部分矯正費用は確かに10万円で受けられるけれど、通院の度に調整費がかかったり、後戻り防止の保定装置代が別に設けられているケースです。

10万円という金額で患者さんの目を引き、多くの方がいらっしゃると思います。ただ、おおまかな流れを説明されいざ治療をスタートしても、通院する度に何千円かの調整費が発生すると、「結局10万円以上かかるじゃない」という事になります。

あとは、「トータルフィー制度(矯正器具や調整費も全て含まれる料金体系)だから金額も抑えられて良いかな」とスタートしてみれば、一般歯科の歯医者が矯正をしている分、“お勉強価格”という意味合いでお安いという事があります。

部分矯正で患者さんの要望に応えた治療法を提供するにはやはり経験や専門知識、新しい技術を習得するという柔軟な姿勢は必要不可欠です。

「10万円かけて矯正したけど、歯が移動した感じがない。数か月たった今では逆に歯並びが悪くなった気がする」と後で悔やんだり、何度も歯科にかかるというリスクを避けたい場合は、担当する医師の的確な診断、医院の症例数や認定医の有無、院内で対応するスタッフやカウンセリング(最近無料のところも多いです)の雰囲気を目安に、何院か比べて検討してくださいね。

部分矯正は欧米では当たり前

歯並びがきれいな人=セルフコントロールができている人という見方が欧米では常識なので、歯並びの治療やケアが重要視されています。日本より欧米のほうが矯正比率も高く、歯への意識が高いといえます。

欧米では、虫歯はもちろん歯並びも本格的に悪くなる前に軽症のうちに治すという部分矯正が一般的で、治療を受ける人も多いようです。

今、日本でも小児だけではなく、「お金をやっと自分にかけられるようになったので、歯をきれいにしたい」と思われる大人の方も増えてきています。

部分矯正の治療法においても、見た目が気になるワイヤー矯正だけでなく、目立ちにくい白いワイヤーのホワイトワイヤー矯正、裏側からの目立たない矯正、インビザラインと呼ばれる取り外しできる透明なマウスピース型などを扱っている医院も増えてきています。

部分矯正をして自分磨きをしよう

先ほど説明したように、安い場合はリスクがあるという事をお話ししました。しかし、安さが全てとおっしゃる方であれば、10万円で部分矯正をされる医院を選択してもいいと思います。
価値観は人それぞれですからね。

ただ、先ほど申し上げたようなリスク(他に諸経費がかかる、矯正専門ドクターではない等)があるという事をしっかりと踏まえたうえで治療をなさってください。

例えば、リスクは避けたいし、メンテナンスやホワイトニング、歯磨き指導など予防歯科の為の通院もまとめてされたい方には、前述の目安(安心して治療を一任できる医師、認定医や症例数が多い医院、カウンセリングの雰囲気等)に加えて、予防歯科や他の診療科もある歯科医院をご選択ください。

部分矯正で歯並びがきれいになれば歯磨きがスムーズに行えるため、虫歯などで痛みを感じることも減ります。そして何より見た目が変わります。堂々とお口を開けて笑うことができますし、咬み合わせがよくなりますと、ご飯もおいしく食べられます。

まとめ

今回は10万円で行える矯正治療について、メリット・デメリットをご説明しました。安すぎる部分矯正には、どのようなデメリットがあるかしっかり把握し、ご納得の上でしたら、何も問題はありません。笑顔で歯を気にせずに笑いたい方は、ぜひ一度カウンセリングで詳しい話を聞いてみてください。

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